人気ブログランキング | 話題のタグを見る

重鎮

SOUL BAR 「ZAPP」

久しぶりに池袋「ザップ」へ。2軒目だったので22時くらいにおじゃました。
相変わらずの盛況ぶり。ここはいつ行っても人入ってるな~。

その日はレイクサイドやスレイブ、メイズ等80年代のヴォーカル・インストグループ中心。曲がかかるたび「きたー!」とか言って騒いでしまった。そして「この曲ってさー、、、」と、自分の想い出や思い入れの話がはじまっちゃう。みんな酔ってるから余計に話は長くなるんだけど、会社や仕事のグチが話題の時よりも楽しいね。至福の時だ。

重鎮_f0173964_1739193.jpgマスターもエディ・リヴァートのライブには行くらしい。やっぱりエディは見ないとね、とのこと。
そう、エディはソウル界の重鎮だ。ソウル好きにエディが嫌いな人はまずいないだろう。
そして少しして、聴き慣れたどす黒いバリトン・ヴォイスが。オージェイズだ!
87年の"Lovin' You"
必ずライブでも熱唱するでしょう。「ザップ」で聴いても鳥肌モノ。生で聴いたら……嗚呼…楽しみ楽しみ。

この日もほぼ満席だったが、不思議なのが曲に反応してる客が皆無。「ザップ」はレコードの量や質、店員さんの造詣の深さからして、かなり本格派のソウルバーだと思う。ソウルバー界の重鎮だ(笑)。そういった店にはコテコテのソウルファンが集まるのが通例だが、ここにはソウル好き以外の一般客も付いているのか。単なるバーとしても魅力的なのか…
まあそうであってもおかしくないか。曲は知らなくとも、ここには上手い酒と料理と心地良い空間があるのだから。

そういえば、「シュガー・シャック」が川崎で復活するらしい。未曾有の不況の真っ只中、久々に良いニュースを聞いた。定額給付金で行こう!!
# by l-jones | 2009-04-04 23:22 | soul bar

願い

山下達郎 LIVE  ”TATSURO YAMASHITA Performance 2008-2009”

願い_f0173964_23351024.jpgメンバー
山下達郎 (ヴォーカル、ギター)
伊藤広規 (ベース)
難波弘之 (ピアノ、ローズ)
柴田俊文 (キーボード)
佐橋佳幸 (ギター)
小笠原拓海 (ドラム)
土岐英史 (サックス)
国分友里恵 (コーラス)
佐々木久美 (コーラス)
三谷泰弘 (コーラス)

まったくぶれない。

山下達郎は何も変わっていない。継続しただけだ。アナログからデジタルへ、質より量へ、より便利で身近なものが主流となった音楽の世界。それでも山下達郎は不変だ。
英語圏のロックやリズム&ブルースを根底とし、独自のポップミュージックを創造する。デビュー当初はロックンロールを日本語で?と疑問視され、自分の音楽が一般受けされるのかは、全くわからない。そんな時代も長かった。
それでも山下達郎は30年以上、全く軸がぶれていないのだ…

1980年に達郎氏の名を一躍有名にした珠玉の名曲”RIDE ON TIME”。それが2003年にキムタク主演のドラマの主題歌に起用された。当時そのドラマでこの曲を知った友人が、カラオケで熱唱していた。
その彼に「これって20年以上前の曲なんだよね。」と言うと、
「そうなの!?知らなかった!」と、目を丸くし驚いていたっけ。
友人にとって山下達郎といえば”クリスマス・イブ”。若い世代で、達郎氏に興味がなければ”RIDE ON TIME”を知る由もない。
しかし驚くのは、その事実を知っても信じられないほど曲が新鮮であることだった。

願い_f0173964_018298.jpg 2008年12月5日 金曜日 @厚木市文化会館

6年ぶりの全国ツアー。運良く初日の厚木に参戦。
1400人キャパの2階席最前列といったナイスボジションで鑑賞。
やっぱりいいな~。達郎氏の55歳とは思えぬ強靭な歌力と、リズムセクションの一糸乱れぬソリッドな音。素晴らしい。やはり他の追随を許さない、日本最強だ。
hmv.co.jpが独断と偏見で選ぶの"日本のシンガーTOP30”で堂々の1位を獲得するのもうなずける。

たとえ初日でも、歌や演奏は完璧。だが、MCだけはあんちょこを何度も見て確認(歌詞は今でもプロンプター等を使っていないが)。その仕種が実に微笑ましく、初日に来れた喜びをかみしめる瞬間だった。

途中達郎氏から小さなお願いがあり。ツアー終了まではこうしたブログ等でセットリストを公開しないでほしいとのこと。なので具体的な曲に関してのコメントは避けます。そんなこと本当に小さなお願いだ。だってそれでも本人は、公演終了後にロビーにセットリストを貼り出すサービスをやめていないのだから。

達郎氏は6年前がリハビリツアーだったが、今回は一から出直しツアーと銘打っていた。
「ここ数年、自分の音楽を取り巻く環境が激変し、七転八倒した。やっと最近、音楽的にも壁を乗り越え、人的にも恵まれ、軌道に乗ってきた。そんな中舞い込んだのが伝統ある大阪フェスティバルホール取り壊しのニュース。それならば、最後にもう一度大阪フェスで歌いたい。これが今回の6年ぶり、しかも新譜が無いツアーのきっかけです。」(大意)

達郎氏はライブ会場にも強いこだわりを持っていて、自分の納得した音が出せるホールしか選ばない。だから達郎氏にとっては武道館やドームでのライブは言語道断なのだ。逆に良いホールには強い愛着を持っていて、今回の大阪フェスの取り壊しには断固反対を訴えていた。ホールはその舞台を踏んだミュージシャンや芸人達の生き血を吸っている。ホールを取り巻く環境(同グループの隣接するホテル、商業施設やゼネコン絡み)の為に取り壊すのは許せないと。大阪フェス以外でも、中野サンプラザや北海道厚生年金会館なども多々問題を抱えているらしい。
とにかく個人的には達郎氏のライブ会場を減らすのは止めてもらいたい。大きなお願いだ。

3時間。前回のツアーより若干短い気もしたが、それでも3時間ぶっ続けだ。大満足。

何度見ても飽きない。何度聴いても飽きない。達郎氏はライブ映像をパッケージ化しない。ラストのあの曲をアカペラで聞けるのはライブだけなんだ。極上のライブ・パフォーマンス。
フィナーレで、一人ゆっくりと会場全体を見渡し、手を合わせ感謝の意を表す達郎氏を見ていると、必ずまた会いたいと思ってしまうのだ。


願い_f0173964_018475.jpg2009年 3月1日 日曜日 @NHKホール

「あれ?なんか違う。声出てないな…」
1曲目で感じた。6回目の山下達郎ライブでの初の出来事。NHKホール2階末席だからか?いや、違う。
「エヘン虫がでてきた」と達郎氏本人も調子が悪いことを告白した。
しかしさすがはベテラン職人、徐々に調子を取り戻し、いつも通りの透き通るようなテナー~ファルセットを聞かせてくれた。

その後は達郎氏もリズムセクションもコーラス隊も素晴らしいパフォーマンスを披露。MC含め台本通りの流れで進んでいく。何かうまく纏まり過ぎ?と、感じた矢先…
「ちくしょーちくしょー、30本目で初めて間違えた!」と、曲を中断。
お約束の一人アカペラコーナーの最初の曲でのハプニング!歌詞を間違えたらしい。まったく気が付かなかったが、本人は納得いかなかったらしく、中断。お詫びに朝青龍のものまねを披露!(笑)
いやーいいもの見せていただきました。

今回のツアーからメンバーに加わった二人(ドラムの若干24歳!の小笠原氏、セカンド・キーボードの柴田氏)含め、バック・ミュージシャンも相変わらずいかしてる。特に小笠原氏は初日より更に上手くなったんじゃねーか、と思わせるほど冴えていた。やっぱり若いっていいね。達郎氏からお墨付きを頂戴したドラマー。これからも音楽に対し真摯な姿勢で成長してくださいな。余計なお願いです。

間奏部分など、若干の変化はあったが、基本的なセットは初日と変わりなく進行。
そしてアンコール。再度ステージに上がった達郎氏は、逆サイドから退場・入場していた難波氏(キーボード)と三谷氏(コーラス)に何か耳打ちした。
そこで思った。
「これ、最初の曲をもう一回やるぞ」と…

予定通りのアンコールが終了したとき、「おまけ」と一言、3時間前に聞いた達郎氏のギターフレーズが...
やっぱり!エヘン虫に邪魔されて納得できなかった最初の曲をもう一度歌ったのだ!
納得しない曲はやり直すと噂では聞いたことがあったが、まさか目の当たりに出来るなんて…
そう、きっとさっきの耳打ちは、難波氏達にあの曲を最後もう一回やってと、伝えていたのだろう。
その一言で完璧に演じるリズム隊にも脱帽だ。逆にコーラスの佐々木さんなんてもうノリノリだ。
そしてなんと!さらにもう1曲おまけで、予定外の曲を自身のギター1本で。しかも僕の大好きなあの曲…
嗚呼、僕の座席がソファーだったら間違いなくむせび泣いていたでしょう(笑)。

厚木の時が55歳。今回は56歳。3時間半ぶっ通し。どうだ、この人が竹内まりやさんが惚れた男だ。
最後に達郎氏はこう締めくくりました。
「未曽有の不況の今日、お客さんの中でもなにかしらの事情をお持ちの方もいるでしょう。ただピンチは大きなチャンスに変えられます。
音楽で世の中を変えられると思ったことは一度もありません。ただ、音楽で人の心を慰め、癒し、励ますことは出来るのでは、と思っています。そんな気分の時はまたライブにいらしてください。」(大意)

大好きな黒人アーティストのライブをコットンクラブの最前席で見るよりも、山下達郎のライブは慰められるし、励まされる。
毎年僕の心を癒してください。切実なお願いです。
# by l-jones | 2009-03-09 00:58 | live report

エヴァーグリーン

CURTIS MAYFIELD 3連発
(祝! ++ 「3/25発売 カーティス・メイフィールド SHM-CD 紙ジャケット・コレクション 全9タイトル」++)

エヴァーグリーン_f0173964_055597.jpgSUPER FLY(1972)
A1.LITTLE CHILD RUNNIN WILD 2.PUSHERMAN 3.FREDDIE'S DEAD 4.JUNKIE CHASE
B1.GIVE ME YOUR LOVE 2.EDDIE YOU SHOULD KNOW BETTER 3.NO THING ON ME 4.THINK 5.SUPERFLY

A3、B5の大ヒットを生んだ、カーティス最大のヒット作。サントラ盤であるため、インストもあるがその全てひっくるめ、カッコイイの一言。誰だか知らないけどフレディが死んだことを教えてくれたA3をはじめ、A2、B1そしてラストのB5と、今聴いても頭の先から指先まで痺れる。また、B2、B3といったミディアム~スローにおいても、脂の乗りきった紛れもない絶頂期のカーティスに会うことが出来る。
ソウル・ミュージック界に燦燦と輝く名盤。

エヴァーグリーン_f0173964_0562040.jpgTHERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY(1975)
A1.BILLY JACK 2.WHEN SEASONS CHANGE 3.SO IN LOVE
B1.JESUS 2.BLUE MONDAY PEOPLE 3.HARD TIMES 4.LOVE TO PEOPLE

カーティスのアルバムの中で一番聴いたのがこれ。一人の黒人として社会的なメッセージを歌い上げた、より内省的で暗く重い内容だが、その奥行きの深さと、神秘的で円熟味を帯びるメロディーは何度聴いても心奪われる(ほんと大袈裟じゃないんだなこれが)。珠玉のスローバラードA3、どこまでも暖かく優しく包み込むゴスペルB1、天才ファルセット・シンガー面目躍如のミディアムB2と、どこをとってもそこには唯一無二のカーティスがいる。
現代のアメリカが存在する一つの理由がここにはある。

エヴァーグリーン_f0173964_0573050.jpgNEVER SAY YOU CAN'T SURVIVE(1977)
A1.SHOW ME LOVE 2.JUST WANT TO BE WITH YOU 3.WHEN WE'RE ALONE 4.NEVER SAY YOU CAN'T SURVIVE
B1.I'M GONNA WIN YOUR LOVE 2.ALL NIGHT LONG 3.WHEN YOU USED TO BE MINE 4.SPARKLE

あまり話題に上ることもないが、大好きなアルバム。70年のソロ第一弾『CURTIS』から75年の『THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY』までの9枚のアルバムに人気が集中しているが、ディスコの波に逆らうことなしにカーティス流のポップ・ミュージックの消化を図った70年代後半から80年代の作品も僕は素直に感動できる。このアルバムでは以前に見せたカーティスの緊迫した雰囲気や、切迫感漂うファルセットは味わうことは出来ないが、逆にカーティスの暖かさ、温もり、愛くるしさを前面に押し出すことで、それまでのカーティスを一過性のものにしなかったように感じる。
このポップ作品集にも間違いなく、カーティスのどす黒きダンディズムは宿っている。
# by l-jones | 2009-02-24 01:24 | soul review

アリ・オリでサム・ディーズ

アリ・オリでサム・ディーズ_f0173964_11173650.jpgSOUL BAR 「Ali-Ollie!!!!」

久しぶりに恵比寿のソウルバー「アリオリ」を訪問。平日なのにかなりの賑わい。気が付けば満席だ。
本当にテンプスのアリ・オリが来店しちゃうんだからスゴイ。カウンターの壁面には、「WELCOME TO MY CLUB Ali-Ollie WOODSON」の大きなサイン。

アリ・オリに会いに来たんだけど、今日はどこにいるのか、とマスターに聞くと、「今日は厨房。」だって。なんだかマスターも楽しそうだ。

アリ・オリでサム・ディーズ_f0173964_11384339.jpgそんな良い雰囲気の中、サム・ディーズの「TAG, TAG」が流れる。その次はウインディ・シティの「GOOD GUYS DON'T ALWAYS WIN」とサム曲が続いた。
そういえば、まだアリオリをオープンさせる前、マスターと横浜のソウルバー「シュガー・シャック」で飲んだことがある。そこで一番好きなアーティストは誰だ?って話になって、サム・ディーズって答えたことがあったな。覚えてたのね。ありがとう。
そしてこれが惹き付けるソウルバーの秘訣なんろうな。また来ます。
ちなみにマスターの一番好きなアーティストは、迷いなく「アリ・オリ」でした。

+++++++++++

SAM DEES SONGBOOK
サム・ディーズが他のアーティストに提供した楽曲一覧。尚,ライター名のないものは本人一人で書いた曲。

曲名(ライター名) / アーティスト
AFTER LOVE HAS LOST IT'S SHINE / RAGINA BELLE (87)
AFTER LOVING YOU / ROCKIE ROBBENS
ALL IN THE NAME OF LOVE / ATLANTIC STARR(87)
AM I DREAMING / ATRANTIC STARR(80),OL SKOOL(98)
CAN I HOLD YOU TO IT (Dees-Lewis-Moon) / LORRAINE JOHNSON(72)
A CASE OF THE BOOGIE / BRAINSTORM(79),SOLARIS(80)
CHAINED & BOUND / ROZETTA JOHNSON(72)
CHANGES / CLARENCE CARTER(70)
CLAIN JUMPING (Dees-Brandon) / JOHN EDWARDS(73)
CRY TO ME (Dees-Camon) / LOLEATTA HOLLOWAY(75)
DROP MY HEART OFF AT THE DOOR (Dees-Knight) / BARBARA HALL(75),BEN E. KING(75)
EARLY MORNING LOVE / ROZETTA JOHNSON(75)
EVERYBODY DON'T GET A SECOND CHANCE / JOHN EDWARDS(96),EXTRA-EXTRA BEN E. KING(75)
FOOL OR YOUR MAN / WINDY CITY(77)
FOOLS LOVE / C.L.BLAST(72)
FOR THE SAKE OF THE MEMORIES / CHARLES JACKSON(79),ROCKIE ROBBINS
GAMES,GAMES / TAVARES(78)
GIRL OVERBOARD (Knight-Dees) / DOROTHY MOORE(78)
GLITTER / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(85)
GOOD GUYS DON'T ALWAYS WIN / WINDY CITY(75)
GREATEST LOVE AFFAIR / JEFRRY OSBORNE(82)
HANG TOUGH / ROKIE ROBBINS
HAPPINESS IS WHERE YOU FIND IT (Dees-Crutcher-Knight) / BEN E. KING(75)
HEVEN SENT / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(83)
H.E.L.P.M.E.M.Y.L.O.R.D. / LOLEATTA HOLLOWAY(75)
HOLDING THE LOSING HAND / RAZETTA JOHNSON(71)
HOME WRECKERS (Dees-Camon-Davis) / TYRONE DAVIS(75)
HOW CAN YOU LOSE SOMETHING YOU NEVER HAD (Dees-Camon) / RAZETTA JOHNSON(72)
I AM FREE OF YOUR LOVE (C.Yelder-Dees) / BILL BRANDON(72)
I BETCHA DIDN'T KNOW THAT (Knight-Dees) / FREDERICK KNIGHT(75),BEN E. KING(76),K.C. & THE SUNSHINE BAND(79)
POWER(82),KEISA BROWN(85),DOROTHY MOORE(92)
I CAN FEEL MY LOVE COMIN' DOWN / RAZETTA JOHNSON(71)
I CAN SAY NO / PEGGY SCOTT & JO JO BENSON(71)
I KNOW WHERE YOU'RE COMING FROM / LOLEATTA HOLLOWAY(75)
I LIKE TO PARTY / ALPACE PHASE Ⅲ(74)
I THINK I'D DO IT / Z.Z.HILL(70)
I'LL BE YOUR PUPPET (Dees-Camon-Knight) / JOHN EDWARDS(73)
IF SHE DON'T WANT YOU LOVING / ARETHA FRANKLIN(82)
I'M A BILIEVER NOW / BILL BRANDON(72)
I'M GONNA HATE MYSELF IN THE MORNING (Knight-Dees-Crutcher) / TED TAYLOR(76),FIESTAS(77),OTIS CLAY(82)
I'M SICK AND TIRED (Graham-Dees) / LARRY GRAHAM(83)
I'VE GOT TO COME IN / JEAN BATTLE(71)
IT'S BEEN SO NICE (Dees-Knight) / RAZETTA JOHNSON(75)
IT'S GONNA TAKE ALL OUR LOVE / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(87)
IT'S GOT TO BE THE REAL THINGTHIS TIME / JOHN EDWARDS(96)
IT'S RAINING ON MY SIDE OF THE BED (Knight-Dees) / DOROTHY MOORE(92)
JUST AS SOON AS THE FEELING'S OVER / MARGIE JOSEPH
JUST THE LONELY TALKING AGAIN / MANHATTANS(83),WHITNEY HOUSTON(87)
KEEP YOUR PANTS ON / DENISE LASALLE(84)
LEFTOVER LOVE / C.L.BLAST(72)
LET ME BE YOUR FULL TIME GROOVER (Lewis-Dees) / BILL BRANDON AND LORRAINE JOHNSON(73/4?)
LET ME HEAL THE BRUISES / TAVARES(78)
LET'S MAKE OUR NEW LOVE SOMETHING SPESIAL / BILL BRANDON AND LORRAINE JOHNSON(73/4?)
LIFE (Knight-Dees-Knight) / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(85)
LOVE ALL THE HURT AWAY / ARETHA FRANKLIN & GEORGE BENSON(81)
LOVE MAKING / JEAN BATTLE(70)
LOVER FOR LIFE / WHITNEY HOUSTON(90)
MAKE BELIEVE LOVERS (Knight-Dees-Camon-Ward) / ANITA WARD(78)
MORE MORE MORE / ATLANTIC STARR(83)
MOTHER OF SHAME (Dees-Yelder) / LOLEATTA HOLLOWAY(73)
MY LOVE / TAVARES(78)
MY TIME (Knight-Dees-Knight) / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(85)
MY WORLD / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(79),POWER(82)
NEVER CHANGE (Abrams-Dees) / COLONEL ABRAMS(86)
NO DANGER OF HEARTACHE AHEAD / BILL BRANDON(76),BEN E. KING(76)
OH LA DE DA (Dees-Knight) / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(83)
ONE IN A MILLION YOU / LARRY GRAHAM(80),L.V.JOHNSON(89),FREDDY G.(97)
PERSONAL WOMAN / RAZETTA JOHNSON(72)
PLAY TIME (Dees-DuBois) / CONTROLLERS(87)
RIGHT IN THE MIDDLE OF FALLING IN LOVE / SOLARIS(80),BETTY LAVETTE(82),SANDRA HALL(95)
RUN TO ME (Dees-Eckley) / SIDNEY JOE QUALLS(74)
SAVE THE OVERTIME FOR ME (Smith-Gallo-Knight-Knight-Dees) / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(83)
SECONDS (OF YOUR LOVE) (Dees-Knight) / SALSOUL ORCHESTRA,WILSON PICKTT & JACKIE MOORE(82),GLADYS KNIGHT & THE PIPS(83),JOHNNIE TAYLOR(84)
SEND FOR ME (Dees-Kersey) / ATLANTIC STARR(80)
THE SHOW MUST GO ON / LOLEATTA HOLLOWAY(75)
SHUT YOUR MOUTH / SIDNEY JOE QUALLS(74)
SIT DOWN ON YOUR LOVE (Knight-Nix-Dees) / FREDERIC KNIGHT(78)
SNEAKERS ON A ROOSTER / BO DIDDLEY
SO TIED UP (Dees-Brandon) / WILLIE CLAYTON(84)
SPESIAL OCCASION / BILL BRANDON(77),DOROTHY MOORE(78),MILLE JACKSON(82)
SPOILED BY YOUR LOVE (Knight-Dees) / ANITA WARD(78)
STAND UP AND SHOUT ABOUT LOVE (Graham-Graham-Dees) / LARRY GRAHAM(80)
STANDING IN THE WINGS OF HEARTACHE (Dees-Moon) / BEN E. KING(76),TED TAYLOR(76)
STOP THIS MERRY-GO-ROUND (Moon-Gardner-Dees) / BLACK HAZE EXPRESS,BILL BRANDON(72),JOHN EDWARDS(73)
STRAIGHT UP (Knight-Dees-Knight) / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(85)
STRIVIN' (Knight-Dees-Knight) / GLADYS KNIGHT & THE PIPS(85)
SWEET SPLENDER / ANITA WARD(78)
TAG, TAG / BILL BRANDON(76)
THERE'S SOMETHING ABOUT YOU (Graham-Dees) / LARRY GRAHAM(80)
TIME (Dees-Knight) / JOHN EDWARDS(96)
TOWER OF STRENGTH (Dees-Crutcher-Knight) / BEN E. KING(76),THE MIGHTY POPE(77)
UNSATISFIDE WOMAN / JEAN BATTLE(71)
VANISHING LOVE / JOHN EDWARDS(74),CHI-LITES(76)
WE ALWAYS COME BACK STRONG / JOHN EDWARDS(96)
WHAT A WAY TO PUT IT / TEMPTATIONS(83),WILLIE CLAYTON(84)
WHEN MY LOVE STARTS COMING DOWN ON ME (Dees-Kersey) / BEAU WILIAMS(83)
WHEN A WOMAN LOVES A MAN / JEAN BATTLE(70)
WHERE DID WE GO WRONG (Dees-Osborne) / LTD(80)
WHO ARE YOU GONNA LOVE / RAZETTA JOHNSON(71)
WIN OR LOSE / WINDY CITY(77)
THE WORLD DON'T OWE YOU NOTHING (Knight-Dees) / LOLETTA HOLLOWAY
WORN OUT BROKEN HEART (Dees-Drayton) / LOLETTA HOLLOWAY(76)
WRAPPED UP IN A GOOD WOMAN'S LOVE / TED TAYLOR(76)
YOU BROUGHT IT ON YOURSELF / BARBARA HALL(75)
YOUR LOVE FINALLY RAN OUT / ATLANTIC STARR(82)
(YOUR LOVE IS LIKE A) BOOMERANG (Knight-Dees) / COREY BLAKE(75),THE DYNAMIC SOUL MACHINE(75)
(YOU'RE MY) APHRODISLAC (Lambert-Dees-Crowley) / DENNIS EDWARDS(84)
YOU'VE BEEN / THE BAR-KEYS(79),LARRY GRAHAM(83),BEAU WILLIAMS(83)

一部除きブラック・ミュージック・リヴュー誌1995年9月号増刊号
ブルース&ソウル・レコーズ誌(株式会社ブルース・インターアクションズ発行)より引用

+++++++++++
# by l-jones | 2009-02-14 11:49 | soul bar

雪と岩と氷の世界

雪と岩と氷の世界_f0173964_1292840.jpgBOOK
沢木耕太郎 「凍」 ('05)
山野井泰史 「垂直の記憶」 ('04)
九里徳泰 「冒険家になるには」('06)
山と渓谷 「山野井泰史 垂直の記憶」('06)
後藤正治 「不屈者」('05)
DVD
「白夜の大岩壁に挑む~クライマー山野井夫妻~」 ('08)


理解できなかった。なぜ登るのか。

沢木耕太郎著「凍」を読み終えたとき、ふと思い出した。
去年('08)の夏頃に登山家がジョギング中にクマに襲われたな…まさか…と思ってネットで調べてみれば、そこには登山家 山野井泰史さんがクマに襲われ右腕を20針、眉間から鼻にかけて70針ほど縫う重傷を負った記事がたくさん…
なぜそれを覚えていたのかというと、事件の内容も壮絶だが、山野井氏の両親のインタビューが非常に印象的だったんだ。安堵の表情を浮かべながら、
「無事で良かった。が、ひと月、ふた月したらまた山を登りだすのでは。」と…

・・・・・

私は登山やクライミング等に全く興味ない。当然山野井氏のことなど知る由もなかったが、ふとしたきっかけで読みだしたこの本になぜかのめり込んだ。
「凍」は、山野井氏が2002年37歳でヒマラヤの難峰ギャチュン・カンに妻と二人で挑んだノンフィクション。
その類いない登攀歴から「日本最強のクライマー」、その危険を顧みない登攀スタイルから「天国に一番近い男」と呼ばれる山野井氏。
そんな彼がギャチュン・カン単独登頂後の下降中、絶体絶命の危機に遭遇する。
幾度となく雪崩に襲われ、危険な場所での究極のビバークを何度も強いられ、妻妙子さんが雪崩に飛ばされ50m以上滑落し氷壁の下で宙づりとなり、雪崩直撃のせいか眼球が凍ったためか失明状態となり、支点作りのため凍傷覚悟で素手で氷以上に冷たい岩をまさぐり…
その困難は枚挙にいとまがない。

彼らは生きるためにすべての精力を使い果たす。そして最後は幻覚を見ながらも奇跡的に生還する。

その代償として山野井氏は手と足の指計10本を切断。妙子さんは既に第二関節からなくなっている両手の指を、全て付け根から切り落とした。
その鬼気迫る展開と緊張を、客観性、現実感を維持させることで、更に厚みをかける手法は、著者の面目躍如といったところだが、いやいや、ホントに凄い。半端ない…

・・・・・

山野井氏に関する文献を探し、読み漁った。
ギャチュン・カン後に挑んだグリーンランドの大岩壁のドキュメンタリー映像もDVDで見た。

山野井氏の生い立ちから多くの難峰の登攀歴、妙子さんとの出会いと結婚、アルパイン・スタイルでソロで登るこだわり(酸素ボンベがころがり、ロープもあちらこちらに吊り下がっているようなエベレストには興味がない)、ギャチュン・カンで二人が遭難と判断されてから、生還までの親御さんの心境、そして現在でも登り続ける二人の姿まで、多角的に見つめてみた。
それでも何故そこまでして登るのか。何故そんなにも困難が好きなのか、理解できない。

・・・・・

雪と岩と氷の世界_f0173964_19352175.jpg本人が書き下ろした「垂直の記憶」は、ギャチュン・カン生還後、自らのクライミング人生を振り返った登攀体験記。
そこで印象に残った語録を以下に。

「夢がなければ生きていられないし、都会で生活していると落ち着かず、すぐにでも雪と岩と氷の世界へ戻りたくなってしまう。
一般の人から見ると、狂っているかもしれないが、これが僕の人生なのだ。」
「生物を拒絶する岩と雪と氷の世界---。
僕はそこに帰らなくては生きていけない。厳しい環境が眠っている僕を生き返らせてくれるのだ。」
「僕にとっては、空気や水のように重要で、サメが泳いでいなければ生命を維持できないように、登っていなければ生きていけないのである。」


本人の文章もクライミングに人生を費やしていたとは思えないほど上手い。
作家の沢木氏に「アクションよりもリアクションを書くといい」とアドバイスを受けたようだ。

・・・・・

ギャチュン・カン後、山野井夫妻がどこへ向かうのか…8,000メートル峰を登攀するための体はもう無い。指を失ったことは致命傷だ。
そんなときの山野井氏の母のコメントがこれ。さすがは山野井氏の母親だ。

「二人がこれからまた山を続けていくとすれば心配ですが、でもそれは二人が決めることです。
それよりも、二人が目標を失ってしまうのが心配です。」
(「不屈者」より)

そんな母の心配も、結果的には杞憂に終わるのだが。
今もどこかの岩と雪と氷の世界で生きているのだから。

・・・・・

妻の妙子さんの登攀人生も壮絶だ。
彼女もまた日本を代表するクライマー。山野井氏が唯一一緒に登りたいと思った女性だ。
口数の少ない素朴な感じの女性だが、どんな状況下でも取り乱すことのない、肝が据わった人だ。
家事は何でもこなし、ご飯はかまどで炊き、おかずは庭の畑や近くの山で摘んだ芋や大根や山菜が並ぶ。
しかしその登攀人生は平坦ではない。
1991年ネパール・ヒマラヤの高峰マカルーで、帰路でのビバーク中、男性パートナーを失った。
ロープで宙づり、凍結、落下…そして彼女自身も鼻先と左足薬指を除く手足19本を凍傷で失った。そんな彼女が言っていた。

「(指は)多少不自由ですが、どうということはありません。常日頃はわすれてます。亡くなったパートナーのことは決して忘れませんが…」(「不屈者」より)
「山にはお金を掛けるけれど、他のことはどうでもいい。」(「白夜の大岩壁に挑む~クライマー山野井夫妻~」 より)

・・・・・

もしかしたら二人は稀代の幸せ者かもしれない。山野井氏はクライミングは遊びだと言っている。
「真面目に遊んでいるだけ。ただこの程度の遊びに何十年も命をかけている。」(「白夜の大岩壁に挑む~クライマー山野井夫妻~」 より)
こんな幸せなことはない。
人生を掛ける遊びを、見つけることさえできない人が殆どだ。
だから逆に山野井氏を応援したくなるのかな。決して自分では成し遂げられないとわかってるから。
せめて彼には…と。

学生の頃、沢木耕太郎著「深夜特急」に感銘を受け、香港へ一人旅をしたことがある。
今回も同じように熱くなるものがあったが、決して自分で登山してみようとは思わなかった。
私は「雪と岩と氷の世界」はどちらかといえば嫌いだ。
だからきっと永遠に彼の登りたいという純粋な気持ちと高いモチベーションは理解できないだろう。
だが、そんな山野井氏の誕生日は私と一日違いだ。何の関係もないが(笑)。

・・・・・

昨年、クマに襲われ、重傷を負った本人のコメント。(山野井通信より)
「残念なのは2ヶ月後にオーストラリアクライミングを考えていたのに最も大切な腕を痛めてしまった事です。
それでも・・・生きている熊に触れられるなんて・・・感動、言葉が適切ではないと思いますが、貴重な体験をしたような気がします。
野生動物を嫌いにもなっていません、また山のへの興味も失っていません。
僕は回復したら岩に登り、山に登りそして自然を満喫することでしょう。」

腕を20針、顔を70針縫った人のコメントです。
# by l-jones | 2009-02-08 16:30 | book