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方向性

f0173964_27163.jpgRYAN SHAW LIVE
2008年11月25日(火曜日)
@渋谷duo


今年3月のコットンクラブでのライブが好評だったライアン・ショウのライブを鑑賞。
1stアルバムも、殆どカヴァーながらに、20代と思えぬ60年代あたりのR&B(アール・アンド・ビー)魂を感じさせ、今年の新譜の中ではお気に入りの一枚。そして個人的にも久々のライブなので期待は高まる一方…

が、ちょい期待はずれ。

ライアンはスティービー・ワンダーを超辛口にしたような、強力な喉の持ち主。そのハスキー・テナーを爆発させたスローの" I Am Your Man"や"I Found A Love"あたりは息を呑む素晴らしさ。大好きなチェアメン・オブ・ザ・ボードの"Working' On A Building Of Love"も痺れたね。ダニー・ウッズそっくり!!

しかし残念ながらライブの構成が悪すぎる。
結果2時間近くのパフォーマンスとなったが、その間に何度バック・ミュージシャン(ギター、ドラム、ベースの3人の編成だが…)の紹介、ソロパートがあったことか。バンドの紹介等はライブでは欠かせないが、そこまで弾かせる理由はないんじゃない?ってくらい長く感じた。
バックは引き立て役に徹する。ヴォーカルの背中に映る顔色を伺いながら奏でるのがプロなのでは!?。
ライアンのソウルフルな歌を聴きに来てる訳で、誰もロック調のギターソロに興味は無い。

そのせいか全体的にロック色が強く出ていて、ライアンの歌もソウルなのかロックなのかわからなくなる時も。拍車をかけるように"Let It Be"なんてカヴァーがあったりと、持ち歌の少なさの悲哀と、迷走する方向性を露呈した。
どうせカヴァーするなら"Let It Be"ではなく"Let It Be Me"が良かったな。

120分、どうしても間延びした感は拭えない。ラストに客を総立ちにさせておいてからのギター、ドラム、ベースのソロは無いんでない!?。
90分でいいから、ライアンの声を浴び続け、後ろ髪を引かれる思いで会場を後にした方が、同じセットにしても印象が違う。

この不完全燃焼の主因は完全に構成ミスだ。


Tシャツ、ジーンズにスニーカーで熱唱する歌バカ丸出しのライアンには大変好感が持てる。
今回の最大の見せ場はオーティス・レディングのカヴァー"Try A Little Tenderness "。確かに歌は上手いし、客もノリノリだ。が、やっぱりオーティスのカヴァーなんだ。
この逸材をコピー・シンガーで終わらせるのは勿体無い。直にリリースされる2ndアルバムでその方向性は決定付けられるでしょう。
期待します。
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by l-jones | 2008-11-29 23:41 | live report

ソウル・バー

f0173964_23574183.jpgV.A.
「SOUL GALAXY: Gambling To Sweet Harmony」('08/CD)


ユニバーサルの膨大な音源より、レアでスウィートなソウル・シングルを集めた日本オリジナルのオムニバス。もちろん全曲初CD化だ。シングル・コレクターでない僕のようなソウルファンには願ってもない企画だ。

選曲はソウル・バー赤坂「ミラクル」のオーナー川端さん。
その「ミラクル」は恐れ多くて未だ未開拓なお店だが、川端さんが「ミラクル」の前に開いていた、六本木「テンプス」へは何度か足を運んだことがある。広い店内、みんな踊りまくりだったな~。店も客も濃い~濃い~(笑)。

その「テンプス」を紹介してくれたのが、学生時代、大変世話になった北千住のソウル・バー「ウィスパー」のマスター。
ほんとに足繁く通ったな~。だってそこでは美味い酒が飲めて、食事ができて、良い音楽が聴けて、そして極めつけ、その場でレコードが買える!のだ。ディスクユニオン・ソウル専門店がバーになったようなもの。ここ数年ご無沙汰だがマスターお元気でしょうか。

そんな思い出が蘇る、素晴らしいコンピ。早速サンデー・ソングブックでもチャプター・ワンが流れてたっけ。
聞く度にまるでソウル・バーで酒を飲んでいるようなうな錯覚に陥り、ほろ酔い気分。

そう、ここに収録されているお宝シングル盤は、毎回空気も読まずにスウィートモノばかりリクエストしていた僕に対し、嫌な顔をしつつ対応してくれた(笑)「ウィスパー」のマスターが、大音量で聞かせてくれていた傑作達だ。その1曲にかける情熱はメジャー・アーティストにはない熱いものがある。まさに一曲入魂だ。

f0173964_07467.jpgしかしこれは無数にある傑作シングル盤の一握りにしか過ぎない。そしてこれら1枚1曲がブラック・ミュージック界をメジャーへ押し上げたと言っても過言ではない。
こうしたコンピはアナログでは数枚所有しているが、どれも悶絶モノの出来。是非シリーズ化して、不運にも一曲にして消えていった儚い実力シンガー達に日の目を当ててほしい。

***
なんとクレジットのスペシャル・サンクスにゴスペラーズの村上さんらに並んで、「ウィスパー」の渡辺さんが!
しかもちゃんと「WHISPPER」ってPが二つ並んでる!(当たり前か)。

Track List
 1.リッチモンド・エクステンション/レッツ・ゲット・イントゥ・・サムシング
 2.ファイヴ・スペシャル/ザ・モア・アイ・ゲット・トゥ・ノウ・ユー (PART 1)
 3.トゥモロウズ・プロミス/ネヴァー・テイク・ユア・ラヴ・アウェイ
 4.アンビション/ウィスパー・ア・ロング・チャント
 5.ヴァニース&キャロリン/アイム・ルージング・ユー
 6.ウエスチウィング/フォーリング・イン・ラヴ・イズ・ア・ノー・ノー
 7.モジョバ/セイ・ユー・ウィル
 8.ニューカマーズ/ザッツ・ホエン・ユー・ノウ・ユア・ウーマン・ウォンツ・トゥ・ビー・フリー
 9.インサイダーズ/ナイティ・ナイト
10.リッチモンド・エクステンション/アイ・キャン・テスティファイ
11.ガスライト/イッツ・ジャスト・マジック
12.ザ・リーズン・ホワイ/ソー・ロング・レター
13.ノース、サウス、イースト&ウエスト/アイム・ノット・ライク・ジ・アザース
14.キャンディ&スウィーツ/アイ・ウォント・トゥ・ギヴ・ユー・マイ・エヴリシング
15.ブレンダ・リー・エイガー/オー!・スウィート・ミステリー・オブ・ライフ
16.サム・ディーズ/マイ・ワールド
17.ファイヴ・スペシャル/スモール・トーク
18.プライム・カット/アイム・ソー・グラッド
19.トゥモロウズ・プロミス/シュッド・アイ・フォロー・マイ・ハート
20.チャプター・ワン/レット・ミー・ダウン・イージー

f0173964_16144567.jpgその昔('95)、BMGビクター、MCAビクター、マーキュリー、ポリドール、ビクターの5社がそれぞれ発売した70年代ソウル/ファンク/フュージョンコンピレーション「GROOVE STREET」。
そのビクター盤「GROOVE STREET~SOFT AND EASY~」に、Co-Supervisorとして、川端、渡辺両氏が参加されていた。当時は川端さんは「ミラクル」ではなく「テンプス」となってる。あ、こっちもちゃんと「WHISPPER」ってPが二つ並んでる!
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by l-jones | 2008-11-23 15:44 | soul review