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ザ・ソウル・ミュージック

f0173964_132854.jpgRAPHAEL SAADIQ
「The Way I See It」('08/CD)


元トニ・トニ・トニのラファエルのソロ3作目。
何ていうの?こういうの。レトロ・ソウル?ビンテージ・ソウル??60~70年代の所謂モータウン、インヴィクタス、スタックス・サウンドが、ヒップ・ホップをスパイスとし、洒落っ気たっぷりに再現されている。懐古的なサウンドでありながら、決して古臭くならない独特の質感を持つサウンドはラファエルの面目躍如といったところ。
テンプテーションズ、マーヴィン・ゲイ、カーティス・メイフィールド、スモーキー・ロビンソン、スタイリスティックス・・・そんなアーティスト達が次々と思い浮かぶ。実際にバック・バンドのクレジットにはファンク・ブラザーズのメンバーも。直接のサンプリングは皆無だが、先駆者達を意識して作り込んだその徹底ぶりに、ラファエルのソウル・ミュージックに対する敬愛の念が見て取れる。好きなんだろうな~、こういうの。聴いているこっちもなんだか懐かしい思いが込み上げてくるね。

BEST TRACKはジョス・ストーンを迎えた(5)かな。テンプスの"Just My Imagination (Running Away With Me) "を彷彿させるモータウン・フレイバー溢れるスロー。歌いだしはそれこそエディ・ケンドリックスのような温もりを感じるが、徐々にレディ・ソウル、ジョス・ストーンの歌に喚起され、熱っぽい掛け合いを披露。唸るね。まさにソウルの王道。
これからもこうしたレトロだけどコンテンプラリーな、いけてるサウンドを届けて欲しいな。こんなアルバムつくれるのは彼しかいない。ほんとにラファエルは貴重なアーティストだ。
しかし、こうした素晴らしいアルバムを手にしつつ、なぜ国内盤がリリースされないのかが不思議でならない。

Track List
1. Sure Hope You Mean It
2. 100 Yard Dash
3. Keep Marchin'
4. Big Easy featuring The Infamous Young Spodie and the Rebirth Brass Band
5. Just One Kiss featuring Joss Stone
6. Love That Girl
7. Calling
8. Staying In Love
9. Oh Girl
10. Let's Take A Walk
11. Never Give You Up featuring Stevie Wonder and CJ
12. Sometimes
13. Oh Girl (Remix featuring Jay-Z)
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by l-jones | 2008-10-29 01:03 | soul review

達郎の女性のタイプは「細身で髪が長い人」だって

f0173964_0162938.jpg竹内まりや
「Expressions」('08/CD)


曲を聴きこむほど、自然とその曲に自分自身を絡ませ、個々独自の色付けをする。それは喜び、悲しみ、怒り、孤独といった感情であったり、友情や恋愛、失恋といった経験であったりと、十人十色だ。

竹内まりや、超一流のシンガーでありソングライター。時代の潮流に決して流されず、自分を失うことのない強さと、嫌みの無い、大人の女性のたおやかさを併せ持つ。そして誰もが羨む程の美貌の持ち主。俗にいう雲の上の存在だ。

しかし彼女の曲達は違った。彼女が創造するポピュラー音楽には何かしらの共感を覚え、いつも私のすぐ傍にあった。だから彼女の曲を自分のものにするのは簡単だったんだ。昔大好きだった彼女の曲を聴き、その頃の情景や若かりしあの頃の自分が蘇り、懐古する…グっとくるね…

竹内まりや、デビュー30周年、初のコンプリート・ベスト。

売れてほしいな、と思った。
3枚組(初回限定版はカラオケ10曲ボーナス・ディスク付きで4枚組)で42曲収録し3,980円(税込)。1曲あたりの値段を換算すれば100円以下だ。
本人は、30年間支えてくれたすべての人へ感謝の気持ちを込めての、サンキュー・プライスだと言う。音楽配信よりも安い価格設定に加え、本人による全42曲の曲目解説、音楽評論家・天辰保文、プロデューサー・山下達郎による解説も掲載された豪華60ページ・ブックレット付き。そして当然、山下達郎全面監修による、全曲最新デジタル・リマスター。

今現在、パッケージ商品としては最上級のコスト・パフォーマンスだと思う。
選曲や音質に対しての不満や、ボーナス・ディスクはDVDの方が良かった、などと横やりを入れる竹内まにあの方もいるだろうが、個人的にはこれで3,980円なら大満足だ。彼女へは低すぎる対価のような気さえする。だって30年間、彼女が素晴らしい曲を創造し続けたことが何よりも重要なのだから。

これが売れることで、更にやましたけ(山下家 or 山シ竹)がより良い音楽活動が出来ればと思う。

Track list

消費音楽とは対極にある、粒揃いの傑作がずらり。
程よい甘さと湿っぽさ。唯一無二だ。
そんな中、BEST TRACKを選ぶのは難しいけど、ディスク毎に1曲選ぶなら…

Disc 1 "不思議なピーチパイ"
Disc 2 "恋の嵐"
Disc 3 "幸せのものさし"

かな。どれもグっとくるミュージックだね。

Disc 1
01. 戻っておいで・私の時間
02. グッドバイ・サマーブリーズ
03. ドリーム・オブ・ユー ~レモンライムの青い風~ [Single Version]
04. 涙のワンサイデッド・ラヴ
05. September
06. 不思議なピーチパイ
07. 象牙海岸
08. 五線紙
09. Morning Glory
10. 僕の街へ
11. ボーイ・ハント(Where The Boys Are)
12. 恋のひとこと(Something Stupid)
13. Never Cry Butterfly
14. Let It Be Me [Studio Version]

Disc 2
01. リンダ
02. もう一度
03. マージービートで唄わせて
04. 本気でオンリーユー(Let's Get Married)
05. プラスティック・ラヴ
06. 恋の嵐
07. 元気を出して
08. 色・ホワイトブレンド
09. けんかをやめて
10. 駅
11. Forever Friends
12. シングル・アゲイン
13. 告白
14. マンハッタン・キス

Disc 3
01. 家(うち)に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)
02. 純愛ラプソディ
03. 毎日がスペシャル
04. カムフラージュ
05. 今夜はHearty Party [Single Mix]
06. 天使のため息
07. すてきなホリデイ
08. 真夜中のナイチンゲール
09. 返信
10. みんなひとり
11. チャンスの前髪
12. うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)
13. 幸せのものさし
14. 人生の扉
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by l-jones | 2008-10-23 00:18 | soul review

ジャケ買い

f0173964_2340970.jpgONE WAY
「Who's Foolin' Who」('82/LP)


アル・ハドソン&ザ・ソウル・パートナーズという、いかしたグループが前身のヴォーカル・インストメンタル・グループ。といっても、このグループの魅力は、リードのアル・ハドソンのサム・クックをベースにしたディープなヴォーカルに負うところが大きい。また他にも実力のある女性ヴォーカルも在籍し、本作のB(4)”Runnin' Away”で素晴らしい掛け合いを披露したりと、コーラス・グループ的側面も濃い。
兎にも角にも本作ではアルバムタイトル曲でもあるB(1)のミディアムが最高!ヒットしたA(1)”Cutie Pie”もザップの影響を感じる重厚なリズムに、ねっとりと絡み付くようなファルセットが印象的な秀逸ファンクだし、ディスコのA(2)”Sweet Lady”も軽く水準超え。リトル・ミルトンも歌っていたスローのB(2)”Age Ain't But A Nunber”も大味ながらしみじみとしたムードが良い。
が、やはり本作のBEST TRACKはB(1)だろう。軽やかなビートに分厚いコーラス、そして伸びやかに縦横無尽に走るアルの甘めのテナーが抜群にはまっている。このグループの魅力が全てこの1曲に詰まっていると言っても過言ではない。これはもう80年代屈指の名曲と言ってしまおう。
またこのアルバムは、スローナンバーがどれもこれも上質。前述のB(2)、B(4)やA(4)”You're So Very Special”はどれも曲良し歌良しのコーラス・グループ顔負けの完成度。
ジャケ買いしてこの内容だったら大満足の逸品。そういえば昔部屋に飾ってたな、このジャケ(笑)
しかしファンク・グループであっても、どーしてもヴォーカルに惹かれちゃうんだよな~…もっとファンクの真髄を勉強したいんだけどな~…

f0173964_032422.jpgAL HUDSON & THE SOUL PARTNERS
Especially For You('77/LP)

ワン・ウェイの前身バンドのデビュー・アルバム。コーラス・グループとしての彼らの原点だろう。南部サザン・ソウル的な味を随所に塗したディープな仕上がり。アルの素晴らしい歌声にも舌を巻く。でもこれはジャケ買いはしないかな。
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by l-jones | 2008-10-15 23:38 | soul review