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まりやは「たっつぁん」と呼んでました

山下達郎 アコースティック・ミニ・ライヴ
山下達郎 サンデー・ソング・ブック800回記念ライブ
2008年5月、東京&大阪

ニューシングル「ずっと一緒さ」(3月12日発売)のリリースを記念して行われた「アコースティック・ミニ・ライブ」、そして「サンデー・ソング・ブック800回記念ライブ」。
全て応募抽選で当選した人への無料招待ライブ。東京、大阪合わせて計6回のセット。
「ずっと一緒さ」を2枚購入し、サンソン枠含め計4本応募しましたが、厳選なる抽選の結果、見事に外れました。この運は年末から始まるツアーにとっておこう。
その為後日サンソンで拝聴したもので少しだけライブレポート。

選曲や演奏や歌が素晴らしいのは、会場で体感した方々から十二分に伺いましたので、ここでは私が印象に残った達郎氏のMCをピックアップしてみました(でも全て大意。悪しからずご了承を)。

■ メンバー■
山下達郎 (ギター、ヴォーカル、パーカッション、鉄琴)
伊藤広規 (ベース)
難波弘之 (ピアノ)

■セットリスト+達郎氏のMC(一部)■
[01] BOMBER/山下達郎 "GO AHEAD" '78
[02] ドーナツ・ソング/山下達郎 "COZY" '98
[03] PAPER DOLL/山下達郎 "GO AHEAD" '78
[04] FOREVER MINE/山下達郎 "SONORITE" '04
[05] LA VIE EN ROSE~バラ色の人生/山下達郎 '08


「芸能生活33年。自分自身のオリジナルも230曲を超えた。アカベラの曲も30数曲レコーディング。そしていま55歳。
この年になると、自分の曲の中でも、よくできた曲、あまり好きではない曲、やりやすい曲、またその逆もあることも事実。
これからのステージでは自分の好きな曲、やりたい曲をやりたい。若い頃は毎年ツアーをやっていて、お客様からまたこの曲か、等とお叱りを受けたこともあった。でもきっとそうしたうるさ型のお客様も今はお年を召してきて、いい曲は何度聞いても良い!とお許しを頂けるのでは。」

[06] CHAPEL OF DREAMS/山下達郎 "ON THE STREET CORNER 2" '86
[07] SMOKE GETS IN YOUR EYES/山下達郎 "SEASON'S GREETINGS" '93


「5年前に同じようにファンクラブ向けにアコースティック・ライブをやった。
そのツアーを始める数週間前にアメリカがイラクへ侵攻した。そのため急遽一曲プログラムに加え、歌った。

あれから5年が経ったが、未だ世界では争乱、戦争が絶えることなく続いている。
私は1960年代から1970年代の政治の季節を生きてきた所謂70年代の世代。しかしその時代の政治的プロパガンダの馬鹿らしさに失望し、以来、ミュージシャンとして努めて政治的な発言・表現は控えてきた。
音楽で世の中を変えられると思ったことは一度もない。歌は世につれ、世は歌につれ。といった言葉があるが、歌は世につれても、世は絶対に歌にはつれない、といった考えをもっている。

しかし私も文化に係る端くれ。文化メディアはそうした世の中の流れに否応なしに左右される。
しからば音楽で何が出来るのか…

争いや心の痛み、悲しみ、苦しみ、それらを慰め、癒し、励ますことは音楽でもできるのでは、と考えて生きてきた。

そうした僕の考えの大本にある音楽の経験が、英語圏のロックやリズム&ブルース。
その中でも19歳の時に出会ったこの1曲はワン・オブ・ザ・ベスト。今でも自分の心、いや魂に強烈なメッセージを投げかけてくれる。

1番は所謂反戦歌。
泣いている母親がこんなに多くて、死んで行く子供たちはもっと多い。お父さん、僕たちはそんなエスカレートは望んでない。愛だけが憎しみを和らげてくる。

それ以上に感動したのが2番。
みんな僕らが悪いと言う。でも僕らの髪が長い、ってただそれだけで、なんで僕らを裁くことができるんだ。
昔から長髪で、高校の教師に怒られた経験のある自分。19歳の少年の魂に響いた。
30数年経っても僕にとっては最高の一曲。

そうしたような曲を僕自身でもつくれるだろうか。
そう思い続け30代半ばに、思想といったら口幅ったいが、僕自身の物の考え方を込めた曲を作った。
それを先ほどの外国の曲と合わせて2曲メドレーで。」

[08] WHAT'S GOING ON/MARVIN GAYE "WHAT'S GOING ON" '71
[09] 蒼氓/山下達郎 "僕の中の少年" '88


「ここ10年、思い通りに物事が進まなかった。
長いことやっていると自分を取り巻く環境、音楽を作る環境が変わる。特に21世紀に入って激変した。

30年以上やっているが、初めはアナログのテープレコーダーで、それがデジタルのテープレコーダーになって、その時も苦労したが、最近はハードディスクレコーダーに音楽を録音する時代となった。
一見やり方は同じだが、機械が変わると全く音の響き方が変わる。
2000年くらいからハードディスクレコーダーが普及したが、こういう楽器とこういう楽器を組み合わせて、こういう録音の仕方をすれば、こういう音になる、といったそれまでの自分の経験則が、ある日突然全く通用しない世界となる。
自分では15年、20年前と同じように一所懸命作っているが、あがったものが全く似て非なるものとなる。これで七転八倒した時代がここ3,4年。
が、最近ようやく調子を取り戻してきた。おかげでヒットも出せるようになってきた。

人の問題も色々あった。
レコード会社とも紆余曲折があった。
一時は移籍も考えたが、ここ数年レコード会社の役員から現場まで人が変わり、今度は逆にすごく大切にしてくれるようになった。そのお陰で、まりやも自分も新作やヒットが出せるようになった。

人間の運命なんてどこでどう変わるかわからない。
今が悪くても先は良くなるかもしれない、しかしまたその先に何かが待ち構えているかもしれない。だからとりあえず先に進むしかない。

どこが勝ち、どこが負け、勝ち組とか負け組とかくだらない言葉があるが、そういうことではなく、人生とは不思議なものだ、と思う。」

[10] さよなら夏の日/山下達郎 "ARTISAN" '91

「現在55歳。還暦までは毎年少しでもツアーをやりたい。ここ数年間、その中長期的計画を組んでいた。
昔のヒット曲を聴きたいお客様もたくさんいる。が、だからといって昔の曲ばかりだとそれは懐メロ歌手になる。
昔は良かったな、となるには僕はまだ早い。僕はまだ尖がってる。まだ前に進みたい。

なのでまた新曲を出す時にはよろしくお願いします。」

[11] RIDE ON TIME/山下達郎 "RIDE ON TIME" '80

[Enc.01] ずっと一緒さ/山下達郎 '08


T「今日はひとつおまけです。」
M「アラウンド50のまりやです。"ずっと一緒さ" をお買い上げのやさしい皆様にお願い申しあげます。5/21発売の "幸せのものさし" よろしくお願い致します。
たっつぁんが言ってくれなかったから。」
T「すいません。」
T「毎度ワンパターンですみませんが、これがデュエットのベスト・オブ・ザ・ベスト。いつもこれです。」

[Enc.02] LET IT BE ME/山下達郎 & 竹内まりや
[Enc.03] クリスマス・イブ/山下達郎 "MELODIES" '83


「皆さん夜遅くまでありがとう。次はツアーでお逢いしましょう。気をつけて。おやすみ。」

*****
これがミニライブ?全く衰えを知らず。巨人だ。
そんな達郎氏のコメントにも毎回注目。うん、うん、と頷きながら聞いていた。
音楽メディアに対する首尾一貫した姿勢、頑固なまでのこだわりは、彼の音楽をエバーグリーンとし、我々の心、魂に確実に伝わってくる。
人の運命なんてわからないと言っていたが、彼の功績は偶然ではない。これからの活躍も含め、それは彼の努力の賜物。必然だ。

"山下達郎の音楽" に癒され、励まされ、時に叱咤されている。それは "山下達郎の音楽" だから出来ること、まさに音楽の力だ。
しかし "達郎の音楽" ではなく、"山下達郎" が出来ることって何か他にもあるのでは…
少なくとも彼はそう思わせる力を持っている。

最後に2曲のメッセージソングを。

f0173964_1703523.jpgWHAT'S GOING ON
Words & Music by MARVIN GAYE, ALFRED CLEVELAND, RENALDO BENSON
Produced by MARVIN GAYE

Performed by MARVIN GAYE (1971)



Mother, mother
There's too many of you crying
Brother, brother, brother
There's far too many of you dying
You know we've got to find a way
To bring some lovin' here today - Ya

Father, father
We don't need to escalate
You see, war is not the answer
For only love can conquer hate
You know we've got to find a way
To bring some lovin' here today

Picket lines and picket signs
Don't punish me with brutality
Talk to me, so you can see
Oh, what's going on
What's going on
Ya, what's going on
Ah, what's going on
Right on, baby
Right on
Right on

Mother, mother
everybody thinks we're wrong
Oh, but who are they to judge us
Simply because our hair is long
Oh, you know we've got to find a way
To bring some understanding here today

Picket lines and picket signs
Don't punish me with brutality
Talk to me
So you can see
What's going on
Ya, what's going on
Tell me what's going on
I'll tell you what's going on - Uh
Right on baby
Right on baby

f0173964_1712810.jpg蒼氓
Words & Music by TATSURO YAMASHITA
Produced by TATSURO YAMASHITA

Performed by TATSURO YAMASHITA (1988)



遠く翳る空から
たそがれが舞い降りる
ちっぽけな街に生まれ
人混みの中を生きる
数知れぬ人々の
魂に届く様に

凍りついた夜には
ささやかな愛の歌を
吹きすさんだ風に怯え
くじけそうな心へと
泣かないで この道は
未来へと続いている

限りない命のすきまを
やさしは流れて行くもの
生き続ける事の意味
誰よりも待ち望んでいたい

やさしさは琥珀となり
ひそやかに輝き出す

憧れや名誉はいらない
華やかな夢も欲しくない
生き続ける事の意味
それだけを待ち望んでいたい
To find out the truth of life!

たそがれが降りて来る
歌声が聴こえて来る・・・・・・

La La La La・・・・・・・・・
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by l-jones | 2008-09-20 16:20 | live report