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ハロルド・メルヴィンのいないハロルド・メルヴィンズ・ブルーノーツ

HAROLD MELVIN'S BLUE NOTES、RAY,GOODMAN & BROWN LIVE
2008年7月9日火曜日(2nd)
@Billboard Live


まさかの組み合わせだ。フィラデルフィアとニュージャージーを代表する二組がそろって日本のステージに上がるなんて…
僕が高校1年の時、ハロルド・メルヴィン~の''二人の絆''を始めて聴き、
「嗚呼、なんてソウルミュージックってロマンティックなんだ」と思い、
高校生2年の時モーメンツの''ルック・アット・ミー''を聴き、
「嗚呼、なんてソウルミュージックってスウィートなんだ」
って、大興奮したっけ。まさにこの2組は僕がスウィート・ソウル好きになるきっかけとなった、想い出のヴォーカル・グループだ。そんなグループの競演を目の当たりに出来るなんて、これはもうソファーでむせび泣くしかない。

ただしハロルド・メルヴィン~にはリーダーのハロルド・メルヴィンもいなければ、看板リードのテディ・ペンダーグラスもいない。また同じくレイ、グッドマン&ブラウンのハリー・レイもいない。
リード・ヴォーカルが変わることは、別のグループに変身すること、と言った意見にもうなずけるが、まあそんな固いことは抜きにして、思い出いっぱいの往年の名曲達を生で体感しましょう。

まずはハロルド・メルヴィン~。確かにテディ・ペンは不在だが、リードはテディ・ペン風のバリトン・ボイスを自在に操るいかした人。過去の経歴は知らないが、もう何年も歌ってきたかの様な余裕の歌いまわし。
途中ゲストでシャロン・ページが登場。ベスト盤にも収録されれてる自身参加の2曲(''Hope That We Can Be Together Soon''、'' You Know How To Make Me Feels So Good'' )を披露した。ちょっと太り過ぎだけど、いい声だ。
また他のメンバーの激しい踊りにも心躍った。しっかり伝統は受け継がれているわけね。

続いてレイ・グッドマン&ブラウン。ハリー・レイ役の大役を果たすのがケヴィン・オウエンス。メタボ風のオリジナル・メンバー、アル・グッドマンとビリー・ブラウンに対して、スマートでベビーフェイス、そして甘くとろける様なファルセット・ボイスが持ち味のケヴィン。その対比が実に面白い。
特別引き立つファルセットではないが、なんせ曲が良い。これぞスウィート・ソウルといった名曲を次々と歌い繋ぐ。男でもうっとり、とろ~りくる瞬間が何度も訪れる。
いや~ソウルってほんとにいいもんですね。感動した!

アンコールは全員集合で、''Ain’t No Stoppin Us Now''を大合唱。そういえばマンハッタンズの入場の曲もこの曲だったな…なんでだろう。まあ、日本でも人気があるからいいのだが。

f0173964_14173013.jpg←当日持参したケヴィンのソロ・アルバム。サイン会も無かった為、使うことはなかった。ルーサー・ヴァンドロスが参加したテンプスのカバー''You're My Everything ''の出来は秀逸。
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by l-jones | 2008-08-29 18:09 | live report

2008年 平和の祭典

北京オリンピックが終わってしまった。
別段注目している種目などないのだが、何故か気になり、気がつくと全ての種目で「頑張れニッポン!」状態になってる。4年に一度の日本人としてのアイデンティティを確認する瞬間だ。

特に感動したのはやっぱり女子ソフトになでしこJAPAN(女子サッカー)。想定外の良い結果だったから、余計に印象深い。上野投手はほんとにカッコイイよ。
逆に期待通りの結果を出す水泳の北島選手もスゴイけど。
その他、男子陸上に女子バトミントン、卓球にレスリングと、疲れるくらい一喜一憂させて頂いた。試合後の選手達はみんな燃焼しきったいい顔してた。
逆に野球のふがいない内容には失望。敗戦後のいじいじさが更にそれを助長させた。


今大会で選手ではないが最高に印象深かった人が柔道解説の篠原信一氏。その素直で雄弁な解説は聞いていて大変気持ちがいい。辛辣さも垣間見せるが、それも根底に柔道愛あるが故。時に隣の実況を困らせることもあるが、それはそれで面白い。

男子100キロ級の鈴木桂二選手がまさかの初戦敗退、運良く進めた3位決定戦でも初戦敗退、の一大事。その時、実況は鈴木選手をかばうかのように
「はやり五輪には魔物がいるのですね。」
とコメントすると、篠原氏は透かさず
「五輪に魔物はいません。ただ強いやつが勝つんです。」
とばっさり。

4年前のシドニー五輪100キロ超級の自身の決勝戦で誤審に泣いた篠原氏。日本中が憤慨したその時も
「自分が弱いから負けた。」
とだけ。

そんな篠原氏のコメントには重みがある。
是非篠原氏に星野JAPANの解説もお願いしたいところだ。
(日本野球界には、あれは采配ミスだ、と星野監督を斬れる人がいるのか??)

最後に今回の五輪で少し残念だったのが、複数の若い日本人アスリートが
「これはスポーツではない、戦争だ。」とコメントしていた点。
その心意気、気合、覚悟はわかる。
しかしこれは戦争ではない、平和の祭典だ。
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by l-jones | 2008-08-28 01:02 | その他

熟成

f0173964_0402026.jpgLEON HAYWOOD
「Back To Stay」(’73/LP)


汗が迸るかの様な熱きヴォーカルと、ファンキーでディープな中にモダンさが共存する、洗練された楽曲群。いかにもフリーソウル(死語?)好きが飛び付きそうなイメージだが、知名度はイマイチ?
オルガン奏者であり、プロデュース、アレンジもこなすシンガー・ソングライターのリオン。60年代から80年代に至るまでコンスタントにアルバムをリリースし、中でも本作を含む20TH CENTURY時代の質の高い楽曲群は後世に語り継がれる逸品だ。

73年の本作。ディープ、ファンキー、メロウ、どんな表現が最適だろうか。アルバム全体に、ウエスト・コーストの熟成された濃厚なソウルが漲っている。
A(1)”La La Song”、(3)”Show Me That You Care”、(5)”Fair Warnin'”、B(1)”One Way Ticket To Loveland”(2)”Make Me Yours”といった熱っぽいミディアムからA(2)”Sweet Loving Pair”、(4)”Let Them Talk”といった、涙もののスローまでリオンの世界はどこまでも映える冴えるで、もう唸るしかない。
特に、ポップな中にもリオン独特の黒さを秘めるA(1)や、ハード゙な激唱が骨まで痺れるA(5)、そしてクレジットに名を連ねるジミー・ルイス色が濃い楽曲に、ステイプル・シンガーズようなゴスペル染みたファンキーさと、独自の甘さをブレンドさせたB(1)は僕の最高のお気に入りだ。
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by l-jones | 2008-08-27 00:35 | soul review

一期一会

f0173964_02596.jpgCHARLES DRAIN
「Dependable」('76/LP)


セントルイス出身のR&Bシンガー、チャールズ・ドレインの唯一のアルバム。60年代にシングルも数枚残しているらしいが、残念ながらそちらは未聴。
実はこのアルバム、95年にBMGビクターからCD化されている(廃盤?再発されてる?)。何故こんな無名アーティストがCD化?なんて思ったが、その内容を聴いて納得、得心。本作は70年代を代表する屈指の名盤と言って過言なかろう。こんな1枚との出会いは一期一会だ(大袈裟!)。

まずはマイケル・ラブ・スミスがソングライト、プロデュースにあたったA(2)”Is This Really Love”の素晴らしきことよ。スリル感のあるスミスらしいミディアム・ナンバーと、ぐいぐい歌い込むチャールズのヴォーカルが抜群にハマり、最高に魅力的だ。途中の胸をしめつける絶妙な語りなんかはスミスの面目躍如といったことろ。一瞬たりと聞き手を離さない。同じくスミス制作のB(1)”Only You”、(4)”Just As Long”も、曲の良さに加えチャールズのエモーショナル・ヴォイスが爆発。中でもB(1)は本作のBEST TRACK。バリノ・ブラザーズあたりが似合いそうな骨太の楽曲に、取り分け熱を帯びるチャールズのヴォーカルが鳥肌モノだ。

またウィリー・ハッチ作のハートフル・ミディアムB(2)”I'm Gonna Stay”やドラマティックな唯一のスローA(5)”What Good Is A Love Song?”、ご機嫌なポップンA(3)”Lifetime Gurntee Of Love”等も、上記と甲乙付けがたい出来。何度聞いても溜息が出る。

ゴスペルをベースにし、サム・クックの影響も感じられるチャールズの瑞々しいヴォーカル、それがノーザンを下地にした、スムーズで且つ強靭なグルーブに相乗する。まさにソウルの王道。
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by l-jones | 2008-08-07 00:39 | soul review