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SWEAT&SPIT

f0173964_19294894.jpgTOWER OF POWER LIVE
2008年5月23日金曜日(2nd)
@Bluenote Tokyo


ほとばしる汗と唾。最前列でその熱気を心行くまで浴び続けた70分は、何事にも変えがたい幸せだった。
毎年、タワー来日時は全てを投げやり、全公演を制覇される恐るべし知人(笑)の甲斐あって、週末のセカンドを最前列で鑑賞した。
これぞLIVEだ!っといったその躍動感に驚かされ、感動すら覚えた。切れ味鋭いソリッドなリズム隊と、揃っての振り付けまでもがファンキーで最強のホーン隊、そして正に熱唱!のあつーいヴォーカルは、アーシーで素朴な楽曲を余すところなく肉付けし、どこまでも黒く、そしてソウルフルなファンクを奏でる。それをライブで体感する、こんな贅沢はない。

それと特筆すべきは、客との一体感。みんなタワーが好きなんだな~。1曲目、いやメンバーが会場奥から入場するや否や、もう総立ち。スタートから熱気は最高潮。でもどんなに熱くなっても途中ホーン隊のソロが入るとスッと最前列の客達は揃って腰を下す。後方客へのエチケットと共に、タワーメンバーと一体となりソロパートを際立たせる。そう老若男女問わず、みんなタワーが好きなんです。病みつきなんでしょう(笑)。ノンストップで全力で駆け抜けるタワーに、客も全身全霊で応える。音楽って良いなって素直に思える瞬間だ。

最高にかっこイイファンク、最高に気持ちイイグルーブ。
ファンキー・ドクターのバリトンサックスから吹き出るSPITは彼のSPIRIT。思う存分浴びておこう(笑)。
最高にご機嫌でソウルフルな時間だった。

f0173964_1142069.jpgセットリスト

ステージ床に張ってあった紙。
なんでも毎回ステージ毎にセットは変えているらしい。当然ファーストも見ている知人の話では、この日のファーストは玄人好みの選曲だったとのこと。

ちなみに25日の東京最終日、特別追加公演(日本最終は27日の名古屋公演)では2時間半越えのスーパーライブを披露したらしい。そこにはTOPの歴史が全てあったとか…

しかしこれだけの長期間、これだけの密度の濃いライブを披露するエンターテイナー達、彼らも日本が好きなのね。

f0173964_19301170.jpgライブ後はメンバー全員横並びでのサイン会。壮観だったな~。
最後の最後まで喜ばせてもらいました。
(そこでロッコが、視力が弱くなって文字が見えないと言っていたのが、タワーの40年の分厚い歴史を物語っているようでもあった。)
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by l-jones | 2008-05-24 19:26 | live report

盲目ではない、ただただ、見えないだけ

f0173964_0102046.jpgCALVIN SCOTT
「I'm Not Blind…I Just Can't See」(’71/LP)


60年代初期に同じ盲目のCLARENCE CARTERとデュオを組んでいたこのCALVIN。周知の通り、結局日の目を見たのはCLARENCEの方なのだが、CALVINがスタックスに残したこのアルバムも、CLARENCEがアトランティックに残した傑作群に負けずとも劣らない素晴らしい出来だ。
まずはA(1)”A Sadness For Things”、B(1)”Goin’ Back To Eden”の2曲のなんとソウルフルなことよ。CALVINのゴスペル染みた深みのあるシャウトは、最高のサザンサウンドと共に心に響く。こうした飾り気のないストレートな曲を聴くと、こちらも心が洗われる気がするし、またあらためてサザンソウルっていいよな~と感じる。
スローのA(3)”I've Made A Reservation”、B(3)”Will You Go With Me”ではじっくりと丁寧に歌いこみ、一転しA(4)”Goodness Gracious”やEDDIE FLOYDのB(4)”Never Found A Girl”でのジャンプナンバーでは最高の乗りを見せつけられる。A(5)”Sweet Sixteen”のブルースもカッコイイ。圧巻。
強烈なタイトルに負けない聴き所満載の名盤。味と深みに加え、この見開きジャケには芳ばしいにおいがぷんぷんだ。
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by L-JONES | 2008-05-22 00:14 | soul review

フィリー・マジック

f0173964_012239.jpgACE SPECTRUM
「Just Like In The Movies」(’76/LP)


ニューヨークの隠れた立役者、PATRICK ADAMSが手がけたグループの76年の作品。BLOODSTONEやCARESSのヴァージョンも有名なスウィートなタイトル曲B(2)の出来の良さがとにかく目立つ。ファルセット、コーラス、メロディと完成度高く、グループとしての力量の高さを感じることが出来る。しかし更によく聴いた曲といえば、A(1)”Live And Learn”A(2)”Magic Touch”A(3)”Sooner Or Later”のミディアム3連発。そこにはディスコの波にさらわれる寸前の、正統派フィリーサウンドの魂が宿ち、フィリー好きには堪らない構成。中でも6分弱という尺を全く感じさせないアレンジのA(1)は飽きずによく聴いた。本作のBEST TRACK。
しかしA面に比べB面は(2)以外少し弱いか。またそのタイトル曲以外に1曲スローでバッチリ決めて欲しかった思うのは贅沢か。
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by L-JONES | 2008-05-22 00:07 | soul review

MARIYA風フィリー・ダンサー

f0173964_135914100.jpg竹内まりや
「幸せのものさし/うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)」('08/SINGLE CD)


竹内まりやデビュー30周年の幕開けを飾る第一弾シングル。
M1「幸せのものさし」は流麗なストリングスが印象的なフィリー・ダンサー。この腰も浮くような゛まりや風フィリー・マジック″は、季節的にもAround40(‼)的にも抜群にはまる。個人的には今秋リリースのコンプリートベストに収録して欲しいくらいのお気に入り。やはりバックバンドが大所帯となると緻密な音職人である旦那様の手腕も冴えわたるのでしょう。ゲストとして参加してる天海祐希さんのコーラス含めて完成度はすこぶる高い。

M2「うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)」は母親から花嫁へ捧げる、はなむけの歌。いつか訪れるその時を想像したり、はたまた過ぎ去ってしまったあの時を思い出したりと、娘を持つ母親にはグッとくる内容の歌ではないでしょうか。
そして彼女本人も一女の母。そろそろプライベートで山下まりやとして歌う日が来るのかな。誰があの旦那様に「娘さんください!」って挨拶に行くのかな。余計な想像しちゃいますね。(笑)

しかし一体なんなんだこの瑞々しさは…平易だがじっくりと心まで伝わる歌詞、決して色褪せないいっつも優しいメロディー、そしていつまでも変わらぬ〝竹内まりや″の歌声。旦那様のアレンジやプロデュースも然る事ながら、50歳を過ぎた、進化を続けるシンガー・ソングライターとしての彼女に脱帽。

「幸せの基準はかるものさし 自分の心の中にあるのさ」
「足りないもの数えるくらいなら 足りてるもの数えてごらんよ」
(M1歌詞抜粋)

CDジャケットは児玉清さんの切り絵を使用。これもまた良い味出してますね。
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by l-jones | 2008-05-21 11:28 | soul review

ニューヨーク・サウンド

f0173964_10423348.jpgKASHIF
「Condition Of The Heart」('85/LP)


カシーフに熱を上げていた時期がある。80年代前半のサウンドとして斬新で、まさにカシーフ・サウンドとしか言いようのない音作り。その打ち込み主体の洗練されたニューヨーク・サウンドと、カシーフの鼻にかかったような癖のある歌い方が妙に気に入っていた。
B.T.エクスプレスに在籍していたこともあるようだが、ソロ作品ではその頃を直に感じさせるファンクなどはない。逆にアルバムタイトル曲のA(3)やB(2)”Say The Night”等のスローにおいては正統派ソウルの汚れなき心が感じられ、僕がカシーフを愛して止まない所以がそこにもある。特にA(3)は本作のBEST TRACK。
80年代後半、ニューヨーク・サウンドはニュー・ジャック・スウィング等の新たな時代の流れに淘汰され、僕の中で輝きを失っていく。しかしながら90年代後半にもインディながら新譜をリリースし、そのニューヨーク・サウンドへのこだわりを顕著に示すカシーフに、ほろ苦ささを感じるとともに畏敬の念さえ抱く。

独自のサウンドを創造し続けたカシーフ。同じアリスタに在籍した、ホイットニー・ヒューストンに提供した素晴らしき楽曲など、サウンド・クリエイターとしても再評価される日が来ることを切に願う。
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by l-jones | 2008-05-21 10:41 | soul review

ミスター・エモーション

f0173964_1041759.jpgBUNNY SIGLER
「Keep Smilin'」('74/LP)


70年代栄光のフィリー・サウンド立て役者の一人、シンガー・ソングライターそしてプロデューサーでもあるバニー・シグラーの、74年ソロ通算3作目。”ミスター・エモーション”の愛称に相応しい、楽曲、歌共に繊細で穏やかさをベースに、時折熱い魂を見え隠れさせる、バニーならではの洒落た仕上りとなっている。

内容はアルバム2作目の”THAT'S HOW LONG I'LL BE LOVING YOU”と重複する楽曲が多数含まれるが、前作と共にその内容は傑作と言うに相応しい、素晴らしい出来だ。
同郷のファンクバンド、インスタント・ファンクがバックを務めるミディアムのA(3)”Keep Smilin”は、バニーならではの軽やかな声とスリリングな曲展開がマッチされ、これぞフィリーと言った出色の出来。本作のBEST TRACKだろう。同系では、バックがMFSBの脂コテコテのベタな音も楽しめるB(1)”Things Are Gonna Get Better”も、はじけるサウンドとBUNNYの力強いテナーとの対比が実に見事だ。もちろんA(5)”I Lied”のようなお得意のダンサーも相変わらず強力。逆にO'JAYSのカヴァーB(5)”Love Train”はぐっとテンポを落とし、ダンサーをスローへと変化させたりと中々面白い。選曲、アレンジを踏まえ、それをじっくりと歌いこむBUNNYの姿にシンガーとしての実力と自信も窺う事が出来るだろう。

またファルセットを交えながら切々と歌い上げるA(2)”Picture Us”を始めとして、スローにおけるBUNNYの演出も涙もの。ドラマティックななバラードA(4)”That's How Long I'll Be Loving You”や、ファルセットと哀しげなギター、そしてラストの語りが琴線を直撃するB(4)”Somebody Free”なんかは何度針を落とした事か…(クサイ(笑))

ミディアムでは夢心地、スローでは上品で気高い香りを楽しめる。満足。
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by l-jones | 2008-05-21 10:39 | soul review