カテゴリ:soul review( 23 )

ザ・ソウル・ミュージック

f0173964_132854.jpgRAPHAEL SAADIQ
「The Way I See It」('08/CD)


元トニ・トニ・トニのラファエルのソロ3作目。
何ていうの?こういうの。レトロ・ソウル?ビンテージ・ソウル??60~70年代の所謂モータウン、インヴィクタス、スタックス・サウンドが、ヒップ・ホップをスパイスとし、洒落っ気たっぷりに再現されている。懐古的なサウンドでありながら、決して古臭くならない独特の質感を持つサウンドはラファエルの面目躍如といったところ。
テンプテーションズ、マーヴィン・ゲイ、カーティス・メイフィールド、スモーキー・ロビンソン、スタイリスティックス・・・そんなアーティスト達が次々と思い浮かぶ。実際にバック・バンドのクレジットにはファンク・ブラザーズのメンバーも。直接のサンプリングは皆無だが、先駆者達を意識して作り込んだその徹底ぶりに、ラファエルのソウル・ミュージックに対する敬愛の念が見て取れる。好きなんだろうな~、こういうの。聴いているこっちもなんだか懐かしい思いが込み上げてくるね。

BEST TRACKはジョス・ストーンを迎えた(5)かな。テンプスの"Just My Imagination (Running Away With Me) "を彷彿させるモータウン・フレイバー溢れるスロー。歌いだしはそれこそエディ・ケンドリックスのような温もりを感じるが、徐々にレディ・ソウル、ジョス・ストーンの歌に喚起され、熱っぽい掛け合いを披露。唸るね。まさにソウルの王道。
これからもこうしたレトロだけどコンテンプラリーな、いけてるサウンドを届けて欲しいな。こんなアルバムつくれるのは彼しかいない。ほんとにラファエルは貴重なアーティストだ。
しかし、こうした素晴らしいアルバムを手にしつつ、なぜ国内盤がリリースされないのかが不思議でならない。

Track List
1. Sure Hope You Mean It
2. 100 Yard Dash
3. Keep Marchin'
4. Big Easy featuring The Infamous Young Spodie and the Rebirth Brass Band
5. Just One Kiss featuring Joss Stone
6. Love That Girl
7. Calling
8. Staying In Love
9. Oh Girl
10. Let's Take A Walk
11. Never Give You Up featuring Stevie Wonder and CJ
12. Sometimes
13. Oh Girl (Remix featuring Jay-Z)
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by l-jones | 2008-10-29 01:03 | soul review

達郎の女性のタイプは「細身で髪が長い人」だって

f0173964_0162938.jpg竹内まりや
「Expressions」('08/CD)


曲を聴きこむほど、自然とその曲に自分自身を絡ませ、個々独自の色付けをする。それは喜び、悲しみ、怒り、孤独といった感情であったり、友情や恋愛、失恋といった経験であったりと、十人十色だ。

竹内まりや、超一流のシンガーでありソングライター。時代の潮流に決して流されず、自分を失うことのない強さと、嫌みの無い、大人の女性のたおやかさを併せ持つ。そして誰もが羨む程の美貌の持ち主。俗にいう雲の上の存在だ。

しかし彼女の曲達は違った。彼女が創造するポピュラー音楽には何かしらの共感を覚え、いつも私のすぐ傍にあった。だから彼女の曲を自分のものにするのは簡単だったんだ。昔大好きだった彼女の曲を聴き、その頃の情景や若かりしあの頃の自分が蘇り、懐古する…グっとくるね…

竹内まりや、デビュー30周年、初のコンプリート・ベスト。

売れてほしいな、と思った。
3枚組(初回限定版はカラオケ10曲ボーナス・ディスク付きで4枚組)で42曲収録し3,980円(税込)。1曲あたりの値段を換算すれば100円以下だ。
本人は、30年間支えてくれたすべての人へ感謝の気持ちを込めての、サンキュー・プライスだと言う。音楽配信よりも安い価格設定に加え、本人による全42曲の曲目解説、音楽評論家・天辰保文、プロデューサー・山下達郎による解説も掲載された豪華60ページ・ブックレット付き。そして当然、山下達郎全面監修による、全曲最新デジタル・リマスター。

今現在、パッケージ商品としては最上級のコスト・パフォーマンスだと思う。
選曲や音質に対しての不満や、ボーナス・ディスクはDVDの方が良かった、などと横やりを入れる竹内まにあの方もいるだろうが、個人的にはこれで3,980円なら大満足だ。彼女へは低すぎる対価のような気さえする。だって30年間、彼女が素晴らしい曲を創造し続けたことが何よりも重要なのだから。

これが売れることで、更にやましたけ(山下家 or 山シ竹)がより良い音楽活動が出来ればと思う。

Track list

消費音楽とは対極にある、粒揃いの傑作がずらり。
程よい甘さと湿っぽさ。唯一無二だ。
そんな中、BEST TRACKを選ぶのは難しいけど、ディスク毎に1曲選ぶなら…

Disc 1 "不思議なピーチパイ"
Disc 2 "恋の嵐"
Disc 3 "幸せのものさし"

かな。どれもグっとくるミュージックだね。

Disc 1
01. 戻っておいで・私の時間
02. グッドバイ・サマーブリーズ
03. ドリーム・オブ・ユー ~レモンライムの青い風~ [Single Version]
04. 涙のワンサイデッド・ラヴ
05. September
06. 不思議なピーチパイ
07. 象牙海岸
08. 五線紙
09. Morning Glory
10. 僕の街へ
11. ボーイ・ハント(Where The Boys Are)
12. 恋のひとこと(Something Stupid)
13. Never Cry Butterfly
14. Let It Be Me [Studio Version]

Disc 2
01. リンダ
02. もう一度
03. マージービートで唄わせて
04. 本気でオンリーユー(Let's Get Married)
05. プラスティック・ラヴ
06. 恋の嵐
07. 元気を出して
08. 色・ホワイトブレンド
09. けんかをやめて
10. 駅
11. Forever Friends
12. シングル・アゲイン
13. 告白
14. マンハッタン・キス

Disc 3
01. 家(うち)に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)
02. 純愛ラプソディ
03. 毎日がスペシャル
04. カムフラージュ
05. 今夜はHearty Party [Single Mix]
06. 天使のため息
07. すてきなホリデイ
08. 真夜中のナイチンゲール
09. 返信
10. みんなひとり
11. チャンスの前髪
12. うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)
13. 幸せのものさし
14. 人生の扉
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by l-jones | 2008-10-23 00:18 | soul review

ジャケ買い

f0173964_2340970.jpgONE WAY
「Who's Foolin' Who」('82/LP)


アル・ハドソン&ザ・ソウル・パートナーズという、いかしたグループが前身のヴォーカル・インストメンタル・グループ。といっても、このグループの魅力は、リードのアル・ハドソンのサム・クックをベースにしたディープなヴォーカルに負うところが大きい。また他にも実力のある女性ヴォーカルも在籍し、本作のB(4)”Runnin' Away”で素晴らしい掛け合いを披露したりと、コーラス・グループ的側面も濃い。
兎にも角にも本作ではアルバムタイトル曲でもあるB(1)のミディアムが最高!ヒットしたA(1)”Cutie Pie”もザップの影響を感じる重厚なリズムに、ねっとりと絡み付くようなファルセットが印象的な秀逸ファンクだし、ディスコのA(2)”Sweet Lady”も軽く水準超え。リトル・ミルトンも歌っていたスローのB(2)”Age Ain't But A Nunber”も大味ながらしみじみとしたムードが良い。
が、やはり本作のBEST TRACKはB(1)だろう。軽やかなビートに分厚いコーラス、そして伸びやかに縦横無尽に走るアルの甘めのテナーが抜群にはまっている。このグループの魅力が全てこの1曲に詰まっていると言っても過言ではない。これはもう80年代屈指の名曲と言ってしまおう。
またこのアルバムは、スローナンバーがどれもこれも上質。前述のB(2)、B(4)やA(4)”You're So Very Special”はどれも曲良し歌良しのコーラス・グループ顔負けの完成度。
ジャケ買いしてこの内容だったら大満足の逸品。そういえば昔部屋に飾ってたな、このジャケ(笑)
しかしファンク・グループであっても、どーしてもヴォーカルに惹かれちゃうんだよな~…もっとファンクの真髄を勉強したいんだけどな~…

f0173964_032422.jpgAL HUDSON & THE SOUL PARTNERS
Especially For You('77/LP)

ワン・ウェイの前身バンドのデビュー・アルバム。コーラス・グループとしての彼らの原点だろう。南部サザン・ソウル的な味を随所に塗したディープな仕上がり。アルの素晴らしい歌声にも舌を巻く。でもこれはジャケ買いはしないかな。
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by l-jones | 2008-10-15 23:38 | soul review

熟成

f0173964_0402026.jpgLEON HAYWOOD
「Back To Stay」(’73/LP)


汗が迸るかの様な熱きヴォーカルと、ファンキーでディープな中にモダンさが共存する、洗練された楽曲群。いかにもフリーソウル(死語?)好きが飛び付きそうなイメージだが、知名度はイマイチ?
オルガン奏者であり、プロデュース、アレンジもこなすシンガー・ソングライターのリオン。60年代から80年代に至るまでコンスタントにアルバムをリリースし、中でも本作を含む20TH CENTURY時代の質の高い楽曲群は後世に語り継がれる逸品だ。

73年の本作。ディープ、ファンキー、メロウ、どんな表現が最適だろうか。アルバム全体に、ウエスト・コーストの熟成された濃厚なソウルが漲っている。
A(1)”La La Song”、(3)”Show Me That You Care”、(5)”Fair Warnin'”、B(1)”One Way Ticket To Loveland”(2)”Make Me Yours”といった熱っぽいミディアムからA(2)”Sweet Loving Pair”、(4)”Let Them Talk”といった、涙もののスローまでリオンの世界はどこまでも映える冴えるで、もう唸るしかない。
特に、ポップな中にもリオン独特の黒さを秘めるA(1)や、ハード゙な激唱が骨まで痺れるA(5)、そしてクレジットに名を連ねるジミー・ルイス色が濃い楽曲に、ステイプル・シンガーズようなゴスペル染みたファンキーさと、独自の甘さをブレンドさせたB(1)は僕の最高のお気に入りだ。
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by l-jones | 2008-08-27 00:35 | soul review

一期一会

f0173964_02596.jpgCHARLES DRAIN
「Dependable」('76/LP)


セントルイス出身のR&Bシンガー、チャールズ・ドレインの唯一のアルバム。60年代にシングルも数枚残しているらしいが、残念ながらそちらは未聴。
実はこのアルバム、95年にBMGビクターからCD化されている(廃盤?再発されてる?)。何故こんな無名アーティストがCD化?なんて思ったが、その内容を聴いて納得、得心。本作は70年代を代表する屈指の名盤と言って過言なかろう。こんな1枚との出会いは一期一会だ(大袈裟!)。

まずはマイケル・ラブ・スミスがソングライト、プロデュースにあたったA(2)”Is This Really Love”の素晴らしきことよ。スリル感のあるスミスらしいミディアム・ナンバーと、ぐいぐい歌い込むチャールズのヴォーカルが抜群にハマり、最高に魅力的だ。途中の胸をしめつける絶妙な語りなんかはスミスの面目躍如といったことろ。一瞬たりと聞き手を離さない。同じくスミス制作のB(1)”Only You”、(4)”Just As Long”も、曲の良さに加えチャールズのエモーショナル・ヴォイスが爆発。中でもB(1)は本作のBEST TRACK。バリノ・ブラザーズあたりが似合いそうな骨太の楽曲に、取り分け熱を帯びるチャールズのヴォーカルが鳥肌モノだ。

またウィリー・ハッチ作のハートフル・ミディアムB(2)”I'm Gonna Stay”やドラマティックな唯一のスローA(5)”What Good Is A Love Song?”、ご機嫌なポップンA(3)”Lifetime Gurntee Of Love”等も、上記と甲乙付けがたい出来。何度聞いても溜息が出る。

ゴスペルをベースにし、サム・クックの影響も感じられるチャールズの瑞々しいヴォーカル、それがノーザンを下地にした、スムーズで且つ強靭なグルーブに相乗する。まさにソウルの王道。
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by l-jones | 2008-08-07 00:39 | soul review

Soul Joint

ジョージ(仮名)  「やっぱりアル・グリーンだな。ブルーノートからの3作目もいいね。」

ジョン(仮名)   「もう出たの!?またプロデュースはウィリー・ミッチェル?」

ポール(仮名)   「それがちがうのよ。今回はクエストラヴとジェイムス・ポイザーなのよ。」

リンゴ(仮名)    「え?クエストラヴってルーツの!?どんな音なの?」

ジョージ&ポール 「ハイ・サウンドだよ。」

f0173964_0591645.jpgAL GEEN
「Lay It Down」('08/CD)


ブルーノートからの3作目。今作のプロデュースは、前々作(2003年)で奇跡のコンビ復活を遂げ、続く前作(2005年)でも不変たるハイ・サンドをこれでもかと具現化した、名手ウィリー・ミッチェルではなく、なんと驚きの、現行ブラックシーンを引っ張る新鋭クリエーター、クエストラヴとジェイムス・ポイザーだ。

よく勉強してる。
この二人のクレジットを見て、今時の洗礼された無機質なサウンドを想像させたが、そうではない。
これまた見事なまでのハイ・サウンド。しかも懐古的なものではなく、間違いなく新しい音だ。

ジャム・セッションにて創作。その為ソングライティングは全曲クエストラヴ(ドラム)とジェイムス・ポイザー(キーボード)、スパンキー(ギター)、アダム・ブラックストーン(ベース)、そしてアル本人による合作(一部アンソニー・ハミルトンとコリーヌ・ベイリー・レイも参加)だ。
南部フレイバー溢れる楽曲の良さはアル本人が絡んだことも大きいだろうが、プロデューサー陣がアルの為によく研究、勉強した成果でもあろう。どんな楽曲、どんな音が今のアル・グリーンらしさを最大限表現できるのか…その答えがアルバムの隅々にまで染み込んでいる。粒ぞろい、捨て曲なしだ。

確かに前作・前々作と比較すればソフィスティケイテッドな楽曲が多い分、アルのヴォーカルも幾分繊細で柔らかな印象。その為前作でのメンフィス・ホーンズを前面に押し出し、アルのヴォーカルと直接対峙し、がちんこするような躍動感は今作では失われている。
ブルーノートでの復活は、アルの抑揚の効いた緻密なヴォーカルよりも、その漲る躍動感と溢れた開放感に感動を覚えた僕としては、どちらかを選択するとすればやはり前2作だ。
しかしだからといって今作が否かと聞かれれば、当然それは違う。

日本盤にはボーナス・トラックが1曲収録されている。(12)″Perfect to Me(Live Version)” だ。これを聞く限りアルの中~高音域の声に全盛期の艶が多少失われた感は否めない。それを補うかのように、シャウト過多の嫌いもある。
そんなアルを包括した上での今作の楽曲なんだろう。今のアル・グリーンを最大限活かす。皆グッド・ジョブだね。

フューチャリング・シンガーも豪華。伊達男ジョン・レジェンドをはじめ、ゴスペル臭漂わす骨太シンガー、アンソニー・ハミルトン、そして去年のグラミー賞で主要3部門でノミネートされ話題をさらったオーガニックな癒し系女性シンガー、コリーヌ・ベイリー・レイだ。
単なる新旧コラボの話題以上に、3人の参加した曲はそれぞれ文句なしに素晴らしく、アルバムを彩る良いアクセントとなっている。また3人が御大アル・グリーンに対して大きな敬意を払っていることも、昔からのアルのファンに受け入れられる一因となるだろう。

BEST TRACKは…
フィラデルフィアの雄、ラリー・ゴールドが手掛ける流麗なストリングスが涙をそそるタイトル・トラック(1)か、ラスト(11)のご機嫌でファンキーなサザン・ミディアムか。いや、ベストは(4)。否でも応でも名作"Tired Of Being Alone"を彷彿させる楽曲は、ついつい頬がゆるむ。ラストのアレンジも生のセッション感が伝わってきて良い出来。そしてこの曲のアルはジョニー・テイラーが乗り移ったようなサム・クック調の温かな歌い方を見せる。そんなとこも嬉しかったり。
何れにしてもアルの酸いも甘いも噛み分けた余裕のある歌い回しは、何物にも代えがたい宝。なんせ笑い声さえ歌となり様になるんだから。

今回のこの"Soul Joint"は、今年2月に永眠された日本人グレイト・ソウル・シンガーORITO氏も天国で喜んでいることでしょう。

Track list
1. レイ・イット・ダウン/Lay It Down featuring Anthony Hamilton
2. ジャスト・フォー・ミー/Just for Me
3. ユーヴ・ガット・ザ・ラヴ・アイ・ニード/You’ve Got the Love I Need featuring Anthony Hamilton
4. ノー・ワン・ライク・ユー/No One Like You
5. ホワット・モア・ドゥ・ユー・ウォント・フロム・ミー/What More Do You Want from Me
6. テイク・ユア・タイム/Take Your Time featuring Corinne Bailey Rae
7. トゥー・マッチ/Too Much
8. ステイ・ウィズ・ミー/Stay with Me (By the Sea) featuring John Legend
9. オール・アイ・ニード/All I Need
10. アイム・ワイルド・アバウト・ユー/I’m Wild about You
11. スタンディング・イン・ザ・レイン/Standing in the Rain
12. パーフェクト・トゥ・ミー(Live Version)/Perfect to Me(Taken from Sessions@AOL)・・・日本盤ボーナス・トラック
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by l-jones | 2008-06-26 01:01 | soul review

ダンディズム

f0173964_18213762.jpgORAN "JUICE" JONES
「G.T.O」('87/LP)


'97年に突如復活し、アムバムまで出した(なんとプロデュースはウィリー・ミッチェル!)オランの‘87年の2nd。オランといえば、デフ・ジャムからスウィート路線でデビューし、その気の抜けたようなファルセットに妙に男臭さを感じさせる不思議な男。ヒップ・ホップ系を売りにしてるデフ・ジャムから、A(2)"Not On The Outside"をお届け??って違和感を感じたが、本作を聞き込むうち、その独特な甘美な解釈は80年代後半の変革期に上手くはまり、老若男女問わずして、各々が楽しめる美味しいお皿だったんだろうなと思えるようになる。

そのA(2)を筆頭に、同じく正統派スウィート・ソウルA(3)"You Don't Miss The Rain"、アリソン・ウィリアムズとのデュエット(アリソンの歌も素晴らしい!)のA(4)"How To Love Again"、70年代の香り漂うテンダー・ミディアム・スローB(2)"Rock The Night Away"、そして86年の1stとダブルが涙もののスロ-B(4)"Your Song"と、聴きどころ満載。シンセと打ち込みの音で固められたバックは個人的にはあまり好まないが、同じデフ・ジャムのチャック・スタンレー含むコーラス隊を率いた、グループ仕立ての歌はそれを補って余りあるし、兎にも角にもオランの歌は最高にダンディでスウィートだ。
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by l-jones | 2008-06-14 18:22 | soul review

ファファファファファ!

f0173964_11544281.jpgトータス松本
「涙をとどけて」('08/SINGLE CD)


ウルフルズのトータス松本の初のオリジナル・ソロ作品。ソロではソウル・カヴァー・アルバム(選曲もよかったな~)をリリースしているが、オリジナル曲は初。

しかし今回も1曲カヴァー収録。
M3、オーティス・レディング"Fa-fa-fa-fa-fa (Sad Song)"の名曲カヴァー。同時期にこれまた同じワーナーからオーティスの名盤"OTIS BLUE"が再発されたことを意識してかな、なんて勘ぐったが、まあ単純に好きなんだろうな。CDラベルもトータス色に染まってるし(笑)。
最初は日本人がオーティスのカヴァー!?って正直びっくりしたけど、オリジナルよりもテンポを上げたトータスのそれも新鮮だし、十分ソウルしてる。なにより歌っていてなんだか楽しそうだ(Sad Songなのに(笑))。しかし何故この曲を選んだんだろう。オーティス自作曲の中からチョイスしたのかな。それを本人に聞いてみたい。僕も大好きな曲だから。

Sad Songをカヴァーしたなら次は是非Happy Song(オーティス・レディング"The Happy Song(Dum-Dum)" '68)を!
ちなみにこのタイトル「Fa-fa-fa-fa-fa」は、オーティスがホーンのパートを声で真似する癖から付けれたもので、特に意味のない言葉らしい。

タイトル曲M1のスロー、M2"いつもの笑顔で"のミディアム、ともにシンプルな楽曲で力のあるトータスのヴォーカルが引き立っていて、良い仕上がりだ。特にM2はサザン・ソウル風のミディアムでお気に入り。
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by l-jones | 2008-06-12 11:55 | soul review

盲目ではない、ただただ、見えないだけ

f0173964_0102046.jpgCALVIN SCOTT
「I'm Not Blind…I Just Can't See」(’71/LP)


60年代初期に同じ盲目のCLARENCE CARTERとデュオを組んでいたこのCALVIN。周知の通り、結局日の目を見たのはCLARENCEの方なのだが、CALVINがスタックスに残したこのアルバムも、CLARENCEがアトランティックに残した傑作群に負けずとも劣らない素晴らしい出来だ。
まずはA(1)”A Sadness For Things”、B(1)”Goin’ Back To Eden”の2曲のなんとソウルフルなことよ。CALVINのゴスペル染みた深みのあるシャウトは、最高のサザンサウンドと共に心に響く。こうした飾り気のないストレートな曲を聴くと、こちらも心が洗われる気がするし、またあらためてサザンソウルっていいよな~と感じる。
スローのA(3)”I've Made A Reservation”、B(3)”Will You Go With Me”ではじっくりと丁寧に歌いこみ、一転しA(4)”Goodness Gracious”やEDDIE FLOYDのB(4)”Never Found A Girl”でのジャンプナンバーでは最高の乗りを見せつけられる。A(5)”Sweet Sixteen”のブルースもカッコイイ。圧巻。
強烈なタイトルに負けない聴き所満載の名盤。味と深みに加え、この見開きジャケには芳ばしいにおいがぷんぷんだ。
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by L-JONES | 2008-05-22 00:14 | soul review

フィリー・マジック

f0173964_012239.jpgACE SPECTRUM
「Just Like In The Movies」(’76/LP)


ニューヨークの隠れた立役者、PATRICK ADAMSが手がけたグループの76年の作品。BLOODSTONEやCARESSのヴァージョンも有名なスウィートなタイトル曲B(2)の出来の良さがとにかく目立つ。ファルセット、コーラス、メロディと完成度高く、グループとしての力量の高さを感じることが出来る。しかし更によく聴いた曲といえば、A(1)”Live And Learn”A(2)”Magic Touch”A(3)”Sooner Or Later”のミディアム3連発。そこにはディスコの波にさらわれる寸前の、正統派フィリーサウンドの魂が宿ち、フィリー好きには堪らない構成。中でも6分弱という尺を全く感じさせないアレンジのA(1)は飽きずによく聴いた。本作のBEST TRACK。
しかしA面に比べB面は(2)以外少し弱いか。またそのタイトル曲以外に1曲スローでバッチリ決めて欲しかった思うのは贅沢か。
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by L-JONES | 2008-05-22 00:07 | soul review