カテゴリ:soul review( 23 )

A Ray Of Hope

f0173964_234843.jpg山下達郎('10/SINGLE CD)
「希望という名の光」

1.希望という名の光
2.Happy Gathering Day
3.希望という名の光(オリジナル・カラオケ)
4.Happy Gathering Day(オリジナル・カラオケ)

久々に達郎ドファンクが聴きたくて期待して待っているファンとしては、今回もまたバラードとミディアムか…
そんな印象を持ったのでは。
感動映画の主題歌とケンタッキーフライドチキンのWタイアップで、メーカーでは「希望という名の光」を「ずっと一緒さ」「僕らの夏の夢」に続くバラード三部作完結編と銘打っているくらいだからそれも止む無しか。

ただ一作品としての完成度は言わずもがな、特に「希望と~」はタイアップ映画の出来までも期待させる魅力を秘める、素敵な楽曲に仕上がっている。
映画を見てその主題歌に興味を持つケースは多いが、今回は逆だ。
映画を観たいと思い、ついついネットで予告編などの映像を探してしまった。
タイアップ曲はタイアップあって成立する作品が殆どだ。
だが今作は楽曲が独り立ち出来、曲そのものに価値がある。タイアップは付加価値として位置付けられる。まさに達郎氏の面目躍如。

「希望と~」に出てくる「A Ray Of Hope」のフレーズは、達郎氏のプライベート・アンセムであるTHE RASCALSの「A Ray Of Hope」から拝借したものだろう。
聴き込むほどに幻想的な空間に包まれ、ゴスペル的質感も無意識に感じさせる。

気に入りました。
でも次はファンク待ってます。
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by l-jones | 2010-04-18 00:38 | soul review

不変

f0173964_2252748.jpgSMOKEY ROBINSON
Intimate('99/CD)


スモーキーの8年ぶりのオリジナルアルバム。"ミラクル"カムバック。
90年代、オージェイズやアイズレーズらベテラン勢が、若手アーティストの力を借りて現シーンに近づいた動きを見せる中、スモーキーがコラボレートしたのは、マイケル・ストークス、マイケル・ラブスミス、そしてべりー・ゴーディー。60、70、80年代と、なにも変わらぬまま戻ってきた。曲に斬新さは皆無。なのにこんなにオリジナリティーを感じることが出来るアーティストには滅多に出会えない。

アルバムの大半を占めるスローでは、変わらぬスモーキーの繊細で温もり溢れるファルセットを存分に堪能できる。数曲あるミディアムだってスモーキーの魅力がたっぷり詰まった素晴らしい出来。
そして緻密で丁寧な仕上がりにはマイケル・ストークスやマイケル・ラブスミスのスモーキーへの想いも感じ取れるだろう。
中でもグループ仕立てで語りも入れた、まさにスミス・コネクションばりの狂おしいスウィートさを味わえる(6)"Just Let Me Love You"はぼくの最高のお気に入りだ。
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by l-jones | 2010-03-06 11:15 | soul review

黒きスウィートネス

f0173964_13492925.jpgTHE TRUE REFLECTION
「Where I'm coming from」('73/LP)


このアルバムのB面は超強力だ。B(1)"It Really Hurts"B(2)"Helpless Man"と続く2曲のバラード。洗練されたメローな曲調の中に光る、どす黒いスウィートネス、ソウル・ミュージックの醍醐味がそこにはある。そして正統派フィリー・ダンサーのタイトル曲B(3)。やはりこの曲にしてもブルーノーツやトランプスとはひと味もふた味も違う黒さや粘り気がある。強いて言えばオージェイズ似か。
A面は多少弱い印象があるが、B面の密度の濃さはそれを補って余りある。
73年にこの傑作アルバムが生まれたのには要因がある。プロデュースにモジュレーションズのメンバーがあたり、グループのメンバーもテンプスに参加する者、パースウェイダース/ミラージュと渡り歩く実力者がいたりする。そしてこれが彼ら4人の唯一のアルバアム。悪いわけがない。
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by l-jones | 2010-02-27 14:00 | soul review

誠実

f0173964_21574763.jpgLUTHER INGRAM
「Let's Steal Away」('76/LP)


ルーサー・イングラムの3枚目のアルバム。
ルーサーと言えば色気漂う不倫ソングで有名だが、ルーサーの丁寧で堂々たる歌いっぷりは、素朴・誠実・実直といったストレートな表現が良く似合う。
ミディアムからスローまで駄作なし。どこを切ってもルーサー節。お気に入りの1枚だ。

BEST TRACKはやはりお得意の不倫ソングを、切々と歌いあげるバラードのA(1)タイトル曲か。その他のスロー、A(2)"That's The Way Love Is"やB(4)”Your Love Is Something Special”、トミー・テイト絡みのB(1)”All That Shines”、B(2)”What Goes Around Comes Around”なども曲の良さも相まってついつい引き込まれる。このサザン風味たっぷりの味わい深さはルーサーならではだ。
少しテンポを上げたA(3)"Sweet Inspiration"でもルーサー節は健在。マスル・ショールズでの熱気がレコードからこぼれおちそうだ。
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by l-jones | 2010-02-27 13:06 | soul review

R.I.P. Teddy Pendergrass 1950-2010

大好きなテディ・ペンが逝ってしまった。初めて「二人の絆」を聴いた時の衝撃、今でも覚えている。たくさんの感動をありがとう、テディ!
追悼の意を込め、10年位前にHPにアップしていたアルバム紹介を。

f0173964_0333547.jpgHAROLD MELVIN & THE BLUE NOTES
「Harold Melvin & The Blue Notes」('72/LP)


まずはやっぱりこれ。70年代を代表する傑作アルバム。
テディー・ペンダーグラスというコーラス・グループ屈指のリード・ボーカルの素晴らしさが、そのままグループの魅力となる。ギャンブル&ハフが創り出す、黒く、メローな楽曲に、テディ・ペンのバリトン・ボイスが爆発するA(1)「I Miss You」B(2)「Be For Real」を初めとして、アルバム全体にソウル・ミュージックの様式美めいたものを感じられる。
そして誰もが一度は耳にしてるB(1)「If You Don't Know Me By Now」。ブラック・ミュージック、いやポップ・ミュージック界に永遠と語り継がれるであろう不朽の名作である。最初に聴いた時は「なんて良い曲なんだ~」って素直に感動したっけ。この1曲だけのためにでもこのアルバムは買う価値があるね。
ちなみにテディ・ペンは77年にソロに転向、「Close The Door」「Turn Off The Lights」の代表曲を持つ。これらがヒップ・ホップネタに使われ再評価を受けているが、テディ・ペンはいまだ現役で活動しつづけている事を忘れないでほしい。

PRODUCED BY
KENNEY GAMBLE、LEON HUFF



f0173964_23471885.jpgTEDDY PENDERGRASS
「TP」('80/LP)


70年代のハロルド・メルビン&ザ・ブルーノーツ時代から、セックス・シンボルとして絶大な人気を誇っていたテディ。その彼が運命の悪戯としか思えぬ不慮の事故に遭ったのが82年。その後は奇跡の復活を果たすもの、残念ながら半身不随になったテディに元気な頃の生気は感じ取れない。求める方が酷だろう。個人的には未だ大ファンで新作を待っているが…

80年のこのアルバムは、何処を切ってもテディのフェロモン出しまくり、ホットでセクシーなヴォーカルが堪能できる彼の最高傑作の一枚。
A(1)のアシュフォード&シンプソン作のバラード"Is It Still Good To Ya"から過熱。熱い、熱い。いきなり熱気は最高潮だ。そしてウォーマック兄弟のセシル・ウォーマック作の軽やかなミディアムA(3)"I Just Calld To Say"での余裕を持った歌い回し、ジョーンズ・ガールズがバックで花を添えるスローのA(4)"Can't We Try"でも、やや大味ながら溢れ出る情感が印象的だ。

B面ではやはり大ヒットしたピーボ・ブライソンのB(1)"Feel The Fire"とセシル作のB(3)"Love T.K.O."だろう。都会的な洗練を感じさせるクールなメロディに、テディの声は荒削りでありながら人間味溢れる複雑な表情を付け加える。
B(1)はフューチャーされているステファニー・ミルズとの相性が抜群。二人とも歌が上手い。そしてディープだ。同郷の実力派グループのフューチャーズもバック・コーラスに参加と、全くスキがない。
一方B(3)は数々のサンプリングやカヴァー(山下達郎氏もアカペラカヴァーしてたな)が、その完成度の高さを物語る。バック・ヴォーカルはセシルとフューチャーズ。今現在も耳にする事の多いテディの代表曲。
そしてラストはマクファーデン&ホワイトヘッドのディープなフィリー・バラード(B(4)"Let Me Love You")で締め括り。

テディペンのバリトン・ヴォイスは唯一無二のもの。そして男テディの色気、永久不変だ。
テディペンはこれからも僕のアイドルであり続けるでしょう。

PRODUCED BY
ASHFORD & SIMPSON, DEXTER WANSEL, CECIL WOMACK, JOHN R. FAITH, MCFADDEN & WHITEHEAD, JERRY COHEN, TEDDY PENDERGRASS
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by l-jones | 2010-01-19 00:25 | soul review

ソウルバーをはしご "Sweet Harmony" から "Magic" へ

f0173964_1722971.jpgV.A.
「SOUL GALAXY: In The Magic Motown 」('09/CD)


「SOUL GALAXY」シリーズ、第2弾。今回は今年50周年を迎えたモータウンに絞ってのリリースとなった。もちろん今回も選曲はソウルバー「ミラクル」のオーナー川端満男氏。

前回に比べ若干曲にばらつきがあり、曲単位では疑問符が付くものもある。が、逆にこれがモータウンの代表曲だ、と言われてもおかしくない傑作も多数。
全体を通せばそれはもうさすがモータウン。何かわくわくさせるような瑞々しく弾けるサウンドはモータウンならではだ。
モータウンということもあって有名なアーティスト作品も収録。スモーキーやテンプスをはじめ、コントゥアーズやファンタスティック・フォーなど。中でも4曲も収録されているファンタスティック・フォーのジェームス・エップスの力強い歌声は印象に残った。胸に響く、まさにソウルフル。

こんな極甘茶シングル盤持っていないのに、どっかで聞いたことがあるな...あ、そうだ、サンソンだ!と、思ったのが11のザ・ディファレント・シェイデス・オブ・ブラウン。哀愁漂う旋律に美しいファルセットとコーラス。そこへ途中から俺の番だと言わんばかりに入り込み力むバリトン。特に後半の絡みはたまりませんな。スウィート・ソウルのお手本の様な曲。個人的には本作の白眉。こんな曲をソウルバーをはしごした時に聞きたいものです。

*****

本CDのライナーノーツは、毎度おなじみ音楽評論家の吉岡正晴さん。
吉岡さんの懇切丁寧な解説はいつも重宝させてもらってます。今回もしかり。
そしてライナー最後の決まり文句
「これで ~~ のアルバムはもうおしまい。いかがでしたか。このアルバムがあなたのCDライブラリーにおいて愛聴盤となることを願って…」
これ昔から大好き。やっぱこれでなきゃ。

*****

Track List
 1. The Contours / It's So Hard Being Loser
 2. The Contours / It's Growing
 3. Smokey Robinson & The Miracles / I Care About Detroit
 4. The Fantastic Four / I Love You Madly
 5. The Fantastic Four / On The Brighter Side Of A Blue World
 6. The Monitors / Step By Step
 7. Eric & The Vikings / I'm Truly Yours
 8. Bottom & Company / Spread The News
 9. The Naturals / The Good Things
10. The Sisters Love / My Love's Yours (Till The End Of Time)
11. The Different Shades Of Brown / When The Hurt Is Put Back On You
12. Edwin Starr / There You Go
13. Bottom & Company / Gonna Find A True Love
14. G.C.Cameron / Don't Wanna Play Pajama Games
15. Eric & The Vikings / It's Too Much For Man To Take Too Long
16. Art & Honey / The Best Years Of My Life
17. The Fantastic Four / Just Another Lonely Night
18. The Stylists / What Is Love
19. The Courtship / It's The Same Old Love
20. G.C.Cameron / Act Like A Shotgun
21. Bobby Taylor / Blackmail
22. The Fantastic Four / I'm Gonna Carry On
23. Third Creation / Rolling Down A Mountainside
24. The Temptations / Take Me Away
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by l-jones | 2009-06-18 17:44 | soul review

一芸を極めるは多芸に通ず

f0173964_176315.jpg山下達郎/Sugar Babe
「TATSURO from NIAGARA」('08・3・21/CD)


「ナイアガラレーベル所属時代の歌唱楽曲、および作曲楽曲を集めた待望の企画盤。
シュガー・ベイブ、『ナイアガラ・トライアングルVol.1』の中から抜粋の他、秘蔵音源、未発表音源を加えて3月21日に発売されました。
ジャケットも新装し、30年の年月を経てナイアガラ公認カタログとして初登場。
プロデュース、リマスタリングは大瀧詠一氏によるもの。」(山下達郎オフィシャル・HPより)

「一芸は多芸に通ず」
今回のCD化のプロデューサー、エンジニアでもあり、達郎氏のナイアガラ時代の全作品に関わった大滝詠一氏。
その大滝氏が、ライナーノーツでこの諺は彼のためにあると語っている。
達郎氏とは若かりし頃から熟知の間柄。うん、山下達郎の音楽人生は全てその言葉に集約されるでしょう。

しかしながら、本作の初CD化楽曲は「幸せにさよなら (山下ヴォーカル・バージョン) 」のみ。
そのあたりは、無数の達郎マニアを心から満足させるまでには至っていないか。

Track List
 1. DOWN TOWN
 2. SHOW
 3. パレード
 4. 遅すぎた別れ
 5. 今日はなんだか
 6. ドリーミング・デイ
 7. すてきなメロディー (幻カズー入り)
 8. フライング・キッド
 9. 雨は手のひらにいっぱい
10. 過ぎ去りし日々“60’s Dream”
11. 幸せにさよなら (山下ヴォーカル・バージョン) (BONUS TRACKS)
12. ドリーミング・デイ (シングル・モノ・バージョン) (MONO) (BONUS TRACKS)
13. SUGAR (オリジナル・ミックス) (BONUS TRACKS)
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by l-jones | 2009-05-01 23:59 | soul review

伝説

先日、知人より2枚のCDを借りた。
市場で販売されているものではなく、サンデー・ソングブックでオンエアした音源を個人的にCD化したらしい。
達郎氏のコアなファンらしいこだわりぬいたCDだ。
パッケージまでオリジナル。持つべきは達郎仲間だな。ありがとう…

「TATSURO YAMASHITA sings SUGAR BABE」f0173964_16132647.jpg

これは1975年に発売されたシュガー・ベイブ唯一のアルバム「SONGS」が、1994年に達郎氏の監修のもとデジタル・リマスタリングされ再発売され、その記念に達郎氏が「Sings Sugar Babe」と題し行ったライブを収録したもの。
どれも素晴らしいパフォーマンスで舌を巻くが、やっぱり12かな。ライブアレンジの痺れるカッティングギター、まさにこれが達郎サウンドだ!
しかし、たっつぁんと大貫さんが一緒に歌う姿なんてのは、もう見られないんだろうな…

SETLIST
 1 Show
 2 指切り
 3 Windy Lady
 4 ドリーミング・デイ
 5 いつも通り
 6 すてきなメロディー
 7 二人の夏
 8 CM 三ツ矢サイダー '76
 9 雨は手のひらにいっぱい
10 こぬか雨
11 Sugar
12 今日はなんだか
13 Down Town ~ Sugar
14 パレード
15 ココナツ ホリデイ
16 My Sugar Babe
17 That's My Desire

MUSICIANS
山下達郎(g,vo),島村英二(ds),伊藤広規(b),佐橋佳幸(g),難波弘之(key),重実徹(key),土岐英史(sax),楠瀬誠志郎(cho),佐々木久美(cho),高尾"CANDEE"のぞみ(cho),大貫妙子(b)

もう一枚は

「伝説Live 1998/2/26 福岡サンパレス・ホール」

伝説ライブとは1998/2/26~3/1まで福岡サンパレスで行なわれたイベントライブ。
九州朝日放送(KBC)で約10年間、深夜ラジオ番組「歌え若者」の制作を担当し、多くの若いミュージシャンを見出した岸川均氏。
岸川氏は番組にバンドを取り上げるのみならず、新しいバンドの発掘やアドバイスを盛んに行ない、多くのミュージシャンを売り出すことに尽力した。
こうした活動から彼の日本のフォーク・ロック界への貢献度は計り知れない。
その岸川氏が還暦でKBCを退職することになり、その定年退職を惜しむミュージシャン達が還暦祝いとして企画したのがこのライブである。
したがって福岡のみのプレミアライブだ。

SETLIST
1 Sparkle
2 Daydream
3 ラスト ステップ
4 夏の陽
5 Funky Flushin' ~ 硝子の少年 ~ Bomber ~ Funky Flushin'

MUSICIANS
山下達郎(g,vo),青山純(ds),伊藤広規(b),難波弘之(key),重実徹(key),佐橋佳幸(g),古村敏比古(sax),山川恵津子(cho),佐々木久美(cho),佐藤竹善(cho)

このあとアンコールではこの日の出演者、浜田省吾とスターダスト・レビューとジョイントで、
「Be My Baby」 と 「Stand By Me」 を歌った。YouTubeでサンソンを発見したので、リンクしときます。
うーむ、スタレビの根本さんも良い声してるな~。



「Stand By Me」はこちら

ちなみにこの企画ライブは4日間。出演者は...
2/26 山下達郎、浜田省吾、スターダスト・レビュー
2/27 甲斐バンド
2/28 海援隊、南こうせつ、伊勢正三、イルカ、坂崎幸之助、さだまさし、チューリップ
3/1  RUBY、広石武彦、水戸華之介、花田裕元(ロックンロールジプシー)、ARB、シーナ&ロケッツ、サンハウス

岸川氏は2006年11月17日に他界(享年69)。
その週末(11/26)のサンデー・ソングブックは予定を変更し「元KBC九州朝日放送ディレクター 岸川均氏追悼特集」を組んだ。

その時の音もYouTubeに...

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by l-jones | 2009-04-29 15:02 | soul review

エヴァーグリーン

CURTIS MAYFIELD 3連発
(祝! ++ 「3/25発売 カーティス・メイフィールド SHM-CD 紙ジャケット・コレクション 全9タイトル」++)

f0173964_055597.jpgSUPER FLY(1972)
A1.LITTLE CHILD RUNNIN WILD 2.PUSHERMAN 3.FREDDIE'S DEAD 4.JUNKIE CHASE
B1.GIVE ME YOUR LOVE 2.EDDIE YOU SHOULD KNOW BETTER 3.NO THING ON ME 4.THINK 5.SUPERFLY

A3、B5の大ヒットを生んだ、カーティス最大のヒット作。サントラ盤であるため、インストもあるがその全てひっくるめ、カッコイイの一言。誰だか知らないけどフレディが死んだことを教えてくれたA3をはじめ、A2、B1そしてラストのB5と、今聴いても頭の先から指先まで痺れる。また、B2、B3といったミディアム~スローにおいても、脂の乗りきった紛れもない絶頂期のカーティスに会うことが出来る。
ソウル・ミュージック界に燦燦と輝く名盤。

f0173964_0562040.jpgTHERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY(1975)
A1.BILLY JACK 2.WHEN SEASONS CHANGE 3.SO IN LOVE
B1.JESUS 2.BLUE MONDAY PEOPLE 3.HARD TIMES 4.LOVE TO PEOPLE

カーティスのアルバムの中で一番聴いたのがこれ。一人の黒人として社会的なメッセージを歌い上げた、より内省的で暗く重い内容だが、その奥行きの深さと、神秘的で円熟味を帯びるメロディーは何度聴いても心奪われる(ほんと大袈裟じゃないんだなこれが)。珠玉のスローバラードA3、どこまでも暖かく優しく包み込むゴスペルB1、天才ファルセット・シンガー面目躍如のミディアムB2と、どこをとってもそこには唯一無二のカーティスがいる。
現代のアメリカが存在する一つの理由がここにはある。

f0173964_0573050.jpgNEVER SAY YOU CAN'T SURVIVE(1977)
A1.SHOW ME LOVE 2.JUST WANT TO BE WITH YOU 3.WHEN WE'RE ALONE 4.NEVER SAY YOU CAN'T SURVIVE
B1.I'M GONNA WIN YOUR LOVE 2.ALL NIGHT LONG 3.WHEN YOU USED TO BE MINE 4.SPARKLE

あまり話題に上ることもないが、大好きなアルバム。70年のソロ第一弾『CURTIS』から75年の『THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY』までの9枚のアルバムに人気が集中しているが、ディスコの波に逆らうことなしにカーティス流のポップ・ミュージックの消化を図った70年代後半から80年代の作品も僕は素直に感動できる。このアルバムでは以前に見せたカーティスの緊迫した雰囲気や、切迫感漂うファルセットは味わうことは出来ないが、逆にカーティスの暖かさ、温もり、愛くるしさを前面に押し出すことで、それまでのカーティスを一過性のものにしなかったように感じる。
このポップ作品集にも間違いなく、カーティスのどす黒きダンディズムは宿っている。
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by l-jones | 2009-02-24 01:24 | soul review

ソウル・バー

f0173964_23574183.jpgV.A.
「SOUL GALAXY: Gambling To Sweet Harmony」('08/CD)


ユニバーサルの膨大な音源より、レアでスウィートなソウル・シングルを集めた日本オリジナルのオムニバス。もちろん全曲初CD化だ。シングル・コレクターでない僕のようなソウルファンには願ってもない企画だ。

選曲はソウル・バー赤坂「ミラクル」のオーナー川端さん。
その「ミラクル」は恐れ多くて未だ未開拓なお店だが、川端さんが「ミラクル」の前に開いていた、六本木「テンプス」へは何度か足を運んだことがある。広い店内、みんな踊りまくりだったな~。店も客も濃い~濃い~(笑)。

その「テンプス」を紹介してくれたのが、学生時代、大変世話になった北千住のソウル・バー「ウィスパー」のマスター。
ほんとに足繁く通ったな~。だってそこでは美味い酒が飲めて、食事ができて、良い音楽が聴けて、そして極めつけ、その場でレコードが買える!のだ。ディスクユニオン・ソウル専門店がバーになったようなもの。ここ数年ご無沙汰だがマスターお元気でしょうか。

そんな思い出が蘇る、素晴らしいコンピ。早速サンデー・ソングブックでもチャプター・ワンが流れてたっけ。
聞く度にまるでソウル・バーで酒を飲んでいるようなうな錯覚に陥り、ほろ酔い気分。

そう、ここに収録されているお宝シングル盤は、毎回空気も読まずにスウィートモノばかりリクエストしていた僕に対し、嫌な顔をしつつ対応してくれた(笑)「ウィスパー」のマスターが、大音量で聞かせてくれていた傑作達だ。その1曲にかける情熱はメジャー・アーティストにはない熱いものがある。まさに一曲入魂だ。

f0173964_07467.jpgしかしこれは無数にある傑作シングル盤の一握りにしか過ぎない。そしてこれら1枚1曲がブラック・ミュージック界をメジャーへ押し上げたと言っても過言ではない。
こうしたコンピはアナログでは数枚所有しているが、どれも悶絶モノの出来。是非シリーズ化して、不運にも一曲にして消えていった儚い実力シンガー達に日の目を当ててほしい。

***
なんとクレジットのスペシャル・サンクスにゴスペラーズの村上さんらに並んで、「ウィスパー」の渡辺さんが!
しかもちゃんと「WHISPPER」ってPが二つ並んでる!(当たり前か)。

Track List
 1.リッチモンド・エクステンション/レッツ・ゲット・イントゥ・・サムシング
 2.ファイヴ・スペシャル/ザ・モア・アイ・ゲット・トゥ・ノウ・ユー (PART 1)
 3.トゥモロウズ・プロミス/ネヴァー・テイク・ユア・ラヴ・アウェイ
 4.アンビション/ウィスパー・ア・ロング・チャント
 5.ヴァニース&キャロリン/アイム・ルージング・ユー
 6.ウエスチウィング/フォーリング・イン・ラヴ・イズ・ア・ノー・ノー
 7.モジョバ/セイ・ユー・ウィル
 8.ニューカマーズ/ザッツ・ホエン・ユー・ノウ・ユア・ウーマン・ウォンツ・トゥ・ビー・フリー
 9.インサイダーズ/ナイティ・ナイト
10.リッチモンド・エクステンション/アイ・キャン・テスティファイ
11.ガスライト/イッツ・ジャスト・マジック
12.ザ・リーズン・ホワイ/ソー・ロング・レター
13.ノース、サウス、イースト&ウエスト/アイム・ノット・ライク・ジ・アザース
14.キャンディ&スウィーツ/アイ・ウォント・トゥ・ギヴ・ユー・マイ・エヴリシング
15.ブレンダ・リー・エイガー/オー!・スウィート・ミステリー・オブ・ライフ
16.サム・ディーズ/マイ・ワールド
17.ファイヴ・スペシャル/スモール・トーク
18.プライム・カット/アイム・ソー・グラッド
19.トゥモロウズ・プロミス/シュッド・アイ・フォロー・マイ・ハート
20.チャプター・ワン/レット・ミー・ダウン・イージー

f0173964_16144567.jpgその昔('95)、BMGビクター、MCAビクター、マーキュリー、ポリドール、ビクターの5社がそれぞれ発売した70年代ソウル/ファンク/フュージョンコンピレーション「GROOVE STREET」。
そのビクター盤「GROOVE STREET~SOFT AND EASY~」に、Co-Supervisorとして、川端、渡辺両氏が参加されていた。当時は川端さんは「ミラクル」ではなく「テンプス」となってる。あ、こっちもちゃんと「WHISPPER」ってPが二つ並んでる!
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by l-jones | 2008-11-23 15:44 | soul review